2019 Fiscal Year Research-status Report
Comprihensive profiling of cargo proteins secreated by autophagy
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19K23747
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 毅 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 特任助教 (60846393)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | オートファジー / 分泌経路 / ショウジョウバエ / 体液 / ヘモリンフ |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーに依存して分泌されている積荷タンパク質を網羅的に明らかにするために、以下の研究を行った。 1. ショウジョウバエの3齢幼虫から体液を回収する系を構築した。飼育条件については、2齢幼虫を24時間富栄養条件で飼育した後に、5時間の富栄養あるいは飢餓条件においた。その後、リン酸緩衝液中で幼虫の表皮を破き、体液を放出させた。この方法で10匹分の幼虫体液を回収し、フィルターろ過で血球成分を除き、TCA沈殿でタンパク質を回収した。 2. 体液タンパク質の質量分析は、京都大学大学院薬学研究科の今見考志博士との共同研究で行った。野生型、腎細胞欠損型、オートファジー遺伝子欠損型3系統の計5系統について、富栄養あるいは飢餓条件の2条件で体液を回収した。質量分析の際には、タンデムマスタグ法でサンプル中のタンパク質を標識して解析した。 3. 野生型の体液サンプルから707種類のタンパク質が同定された。これは過去の報告と同程度のタンパク質数である。野生型と各種変異型で5倍以上増加したタンパク質を比較すると、腎細胞欠損型では32種類、Atg9欠損型で7種類、Fip200欠損型で9種類が見いだされた。また、変動したタンパク質にはキモトリプシン様プロテアーゼが多く含まれていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各種変異型の体液中で減少するタンパク質も見いだせるように、飼育条件や回収方法などを検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、得られた候補タンパク質が実際にオートファジーを介して分泌されているかを解析していく。まず、データベースから候補タンパク質のタンパク質構造や発現組織の情報を集め、実際にその部位でタンパク質の発現量が増加しているかを検討する。さらに、共焦点顕微鏡を用いてその組織において候補タンパク質がオートファジー関連構造体に局在しているかを確認する。このようにして、オートファジーを介して分泌されているタンパク質の同定を引き続き進めていく。
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Research Products
(1 results)