2019 Fiscal Year Research-status Report
Screening targets modify the gain of seeding activity of TDP-43
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19K23785
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
田中 良法 岡山理科大学, 獣医学部, 助教 (00747933)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | TDP-43 / seeding activity / progranulin / profilin1 / aggregation |
Outline of Annual Research Achievements |
TDP-43のシード能を評価するハイスループットシステム作成のために、ドキシサイクリン依存性にTetON3Gを発現した結果、GFP-TDP-43を安定発現するSH-SY5Y細胞の作製に着手した。TetON3G安定発現SH-SY5Y細胞を得るために、G418薬剤選択を行なったが、細胞の薬剤耐性が高いこと、さらに蛍光タンパク質のようなレポータータンパク質を発現させないことから、通常のトランスフェクションに頼った方法ではシングルクローンを得ることが困難であった。そこで、piggyBacシステムを用いた方法で安定発現株を樹立することにした。まず、トランスポゼースを安定発現するSH-SY5Y細胞を、ピューロマイシンで薬剤選択することにより樹立した。次に、TetON3Gを発現するトランスポゾンベクターをトランスポゼース安定発現細胞にトランスフェクションした。現在、TetON3Gを安定発現するシングルクローンを選別中である。 一方で、プログラニュリンがTDP-43のシード能獲得に与える影響を調べるために、プログラニュリンの作用を仲介する因子の探索を始めた。免疫沈降法と質量分析法により、プログラニュリンと相互作用のある候補因子を同定した。これまでの研究で、プログラニュリンはリソソームの酸性化を促進することを明らかにしたため、候補因子の中からリソソームの酸性化を促進する因子を探索し、同定した。同定した因子の機能を促進する薬物を細胞に添加すると、蛍光タンパク質とTDP-43のC末端領域が融合した易凝集性のハイブリッドタンパク質(162C)の凝集が抑制された。さらに、この因子をsiRNAで発現抑制すると、162Cの凝集が促進した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目に完成予定であったスクリーニング用の細胞が未だ樹立できていないという点で、やや遅れている。一方で、プログラニュリンと相互作用のある因子の解析から、TDP-43の凝集を制御し得る新規因子を見出したという点では、目標を達成できたと考えている。総合的に研究の進捗を評価すると概ね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
トランスポゾンベクターを利用した手法により、テトラサイクリン依存性にGFP-TDP-43を発現するヒト神経芽細胞腫を樹立し、siRNAスクリーニングを開始する。一方で、プログラニュリンとの相互作用から得られた、TDP-43の凝集を制御する新規因子がTDP-43のシード能に与える影響を調べる。
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Research Products
(2 results)