2019 Fiscal Year Research-status Report
尿酸の体内動態制御における新規尿酸輸送体の役割の解析
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19K23793
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮田 大資 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90844415)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 尿酸 / トランスポーター / 遺伝子欠損マウス / CRISPR-Cas9 / 痛風 / 生活習慣病 |
Outline of Annual Research Achievements |
高尿酸血症は痛風発症の危険因子となることが知られる。そのため、適切な血清尿酸値を維持することは疾患の予防の観点から重要である。しかしながら、血清尿酸値を制御する分子的基盤の理解は十分ではない。研究代表者は、血清尿酸値の制御機構の理解に資するべく、生理的に重要な新規尿酸輸送体の探索を行い、in vitro試験において尿酸輸送活性を有する候補遺伝子を新たに見出した。本研究は、遺伝子欠損マウスの解析により、当該候補遺伝子が尿酸の体内動態制御において果たす役割を明らかにすることを目的とする。 研究開始初年度にあたる本年度(令和元年度)には、以下の成果を得ることができた。 ●候補遺伝子の機能欠損が期待されるフレームシフト変異が導入された2系統の遺伝子改変マウスをCRISPR-Cas9系を用いて作出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の要となる候補遺伝子欠損マウスが得られ、その繁殖も滞りなく進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究2年度目にあたる次年度(令和2年度)には、in vitro試験により候補遺伝子の尿酸輸送特性を検討した上で、今年度得られた遺伝子改変マウスより得られた生体サンプル中の尿酸濃度を測定し、対照群と比較することで、候補遺伝子が尿酸の体内動態制御において果たす役割を明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
本研究において中心的な役割を果たす遺伝子改変マウスの作出を優先させるため、in vitro試験による候補遺伝子の尿酸輸送特性の解析を次年度に行うこととしたため。持ち越した費用は、主に当該in vitro試験の遂行に必要な試薬や消耗品費に充てることを予定している。
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