2021 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
19K23803
|
|---|
| Research Institution | Kyoto Prefectural University |
|---|
Principal Investigator |
今吉 亜由美 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (20786462)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
|
| Keywords | 有機合成化学 / 蛍光色素 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
我々は蛍光色素に関する研究のなかで、光励起によって引き起こされる酸触媒反応を見出した。アルコール性水酸基を有する化合物が、光照射時にのみ反応を起こし、ベンゾフラン誘導体を形成した。本反応はラジカル経由ではない光反応であることが明らかとなり、またわずかな反応条件のちがいにより、異なる生成物を与えた。その現象の詳細は現在も調査中であるが、反応速度に温度依存性があることから反応の律速段階は励起状態ではなく基底状態にあることが示唆され、炭素鎖の異なる基質や置換基効果 (ハメットプロット)、量子化学計算等からも反応機構を調べた。
またさまざまな蛍光色素を開発するなかで、今年度はフルオレセインを母骨格とした蛍光色素を中心に合成した。これらの合成した蛍光色素の pH 応答性や基底状態と励起状態での酸性度を中心とした光物性の調査と、今後の反応への適用を目指している。
|
