2020 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチ発症予防戦略のための、Th17細胞の炎症性サイトカイン産生機構の解明
Project/Area Number |
19K23870
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
岡本 祐子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30723043)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、関節リウマチ未発症抗CCP陽性患者の末梢血T細胞を解析することで、関節リウマチ発症に関連したT細胞機能異常を明らかにすることを目的とする。 関節リウマチ患者に特異的に認められる抗CCP抗体は、シトルリン化抗原を認識することが知られる。その蛋白のシトルリン化を触媒する酵素である、PAD (protein arginine deiminase) がTh17細胞分化を制御すること、ω-3脂肪酸がT細胞分化に関連することに着目して検討を行う。 本研究では、既にコロラド大学において採取、保存された情報・検体を用いる。血中抗CCP抗体陽性だが関節炎のない関節リウマチ発症ハイリスク者、早期関節リウマチ患者、健常人の末梢血から分離直後に凍結、および抗CD3/CD28/CD2抗体+IL-2を用いて刺激培養後に固定したT細胞を用いる。 T細胞分画、サイトカイン産生(IL-17A、IFN-γ、GM-CSF、IL-22、IL-4、IL-10)をフローサイトメトリーにより解析するパネルを作成し、患者検体の測定を実施した。また、T細胞培養系に添加する、PAD阻害薬(PAD4阻害薬、PAD2阻害薬)、ω-3脂肪酸の培養条件検討を終了し、培養実験を行っている。 今後は測定結果の解析を進めるとともに、関節リウマチ発症ハイリスク者に特徴的に増加した炎症性サイトカイン産生T細胞をセルソータで分離、網羅的mRNA解析を行う予定である。
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