2019 Fiscal Year Research-status Report
トリプトファン代謝制御による肝幹細胞の増殖と分化機構の解明
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19K23873
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
安藤 達也 藤田医科大学, 産学連携推進センター, ポスト・ドクター (50796068)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 肝再生 / トリプトファン代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
①野生型マウスと各種トリプトファン代謝酵素ノックアウトマウス(IDO1-KO, IDO2-KO, KMO-KO)を用いて70%部分肝切除モデルを作製し、肝再生時における肝実質細胞の細胞増殖能の変化と肝幹細胞の出現部位を組織免疫染色を用いて評価した。 ②ウエスタンブロットとリアルタイムPCRを用いて細胞分化マーカー(Albumin、Lgr5、CD133、HN4a、Axin2、CTNNB1)の確認をおこなった。 ③肝再生能の評価には、肝体重比、リアルタイムPCRを用いた遺伝子学的解析、免疫染色による組織学的解析を用いた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
野生型マウスと各種トリプトファン代謝酵素ノックアウトマウス(IDO1-KO, IDO2-KO, KMO-KO)に部分肝切除を施行し肝再生能を比較したところ、野生型マウスに比べIDO2-KOマウスでの肝再生の促進が確認された。しかしながら、当初の予想に反し幹細胞の出現や細胞分化マーカーの発現に大きな違いが認められなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今回用いた部分肝切除モデルでは、肝幹細胞から成熟肝実質細胞へ分化する過程での影響を確認することが困難と判断し、今後は、iPS細胞あるいは肝臓オルガノイドの培養系を用いて、分化誘導の際にトリプトファン代謝が及ぼす影響を確認する予定である。
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Causes of Carryover |
次年度に細胞培養系を新たに立ち上げる予定があり、資金として使用するため。
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