2020 Fiscal Year Annual Research Report
CIML NK細胞の各subset毎の機能解析とそれを応用した胃癌新規治療の開発
Project/Area Number |
19K23892
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
久保 智洋 札幌医科大学, 医学部, 助教 (00634669)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | NK細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年 NK (ナチュラルキラー)細胞を複数のサイトカインで刺激することにより、強力な細胞毒性効果のある CIML(Cytokine-induced-memory-like) NK 細胞に変化することが報告されており、造血器腫瘍に対する効果は立証されいる。しかしながらそのサブセット(CD56brightおよびCD56dim)毎の機能や固形腫瘍に対する CIML NK細胞の効果については不明である。 令和1年度は健常人の末梢血からNK細胞をFACS sortingを用いて分離し、複数のサイトカインで16時間刺激することでCIML NK 細胞を作成し、Flow Cytometry を用いて胃癌細胞株に対する細胞障害活性を評価した。IL-2のみで刺激したNK細胞と比較して、CIML NK細胞の胃癌細胞株に対する細胞障害活性は有意に高いことを明らかにした。 令和2年度はCIML NK細胞の各サブセット(CD56brightおよびCD56dim)の活性型NK細胞受容体や不活性型NK細胞受容体の発現を、Flow Cytometry を用いて検討したが、両サブセットにおいていずれの受容体の発現に有意な差を認めず、いずれのサブセットも同様の作用があると推察された。さらにCIML NK細胞の活性化について検討し、胃癌細胞との共培養下で、IL-2のみで刺激したNK細胞と比較して、CIML NK細胞は細胞内に含有されるインターフェロンγ、TNFαが有意に上昇し、胃癌細胞からの刺激でより効果的に活性化されることを明らかにした。 以上より、CIML NK細胞は胃癌に対して抗腫瘍効果を発揮し、新たな治療戦略の一つとなる可能性があることを見出した。
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[Journal Article] Impaired T- and NK-cell reconstitution after haploidentical HCT with posttransplant cyclophosphamide2021
Author(s)
Benedetta Rambaldi, Haesook T. Kim, Carol Reynolds, Sharmila Chamling Rai, Yohei Arihara, Tomohiro Kubo, Leutz Buon, Mahasweta Gooptu, John Koreth, Corey Cutler, Sarah Nikiforow, Vincent T. Ho, Edwin P. Alyea, Joseph H. Antin, Catherine J. Wu, Robert J. Soiffer, Jerome Ritz, and Rizwan Romee
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Journal Title
Blood Advances
Volume: 26
Pages: 352-364
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research