2020 Fiscal Year Annual Research Report
小細胞肺癌におけるDLL3の機能及び遺伝子異常の検討
Project/Area Number |
19K23903
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
古田 恵 北海道大学, 大学病院, 医員 (00848765)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | DLL3の機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
SCLC細胞株(H69、H82、MS-1)でDLL3をknockdownすると遊走能・浸潤能が低下し、Snailの発現は減弱した。逆にSCLC細胞株のSBC-5でDLL3をoverexpressionすると増殖能・遊走能は亢進し、Snailの発現は増加した。H82でSnailをknockdownすると遊走能・浸潤能はDLL3をknockdownした場合と同様に抑制された。NOTCH1発現はDLL3 knockdownでは低下、overexpressionでは亢進していたが、H82でNOTCH1をknockdownしてもDLL3 knockdownで生じたような遊走能・浸潤能の変化は認めずSnail発現の低下も認めなかった。DLL3はEMTを調節する転写因子であるSnailを介して遊走能・浸潤能亢進に関与している可能性が考えられたが、NOTCH1 knockdownではDLL3 knockdownと同様の機能変化を認めず、DLL3の遊走能・浸潤能亢進に機能する機序としてNOTCH1非依存性である可能性が示唆された。ゼノグラフトマウスモデルを用いて評価した腫瘍増殖はDLL3をoverexpressionさせたSBC-5でコントロールと比較して亢進していた。皮下注射20 日後に切除した腫瘍検体ではDLL3overexpression 群腫瘍ではDLL3 発現の上昇が維持されており、またSnail 発現はコントロール群腫瘍と比べ発現が増加しており、in vitroと同様の結果であった。
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