2021 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病・肥満関連肝癌発癌メカニズム解明のためのトランスレーショナルリサーチ
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19K23908
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
赤星 径一 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (80749523)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | 肝細胞癌 / 薬物療法 / 進行肝癌 / 網羅的遺伝子解析 / 薬剤感受性 / チロシンキナーゼ阻害剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
肝炎治療の進歩に伴いウイルス性肝炎による肝細胞癌が減少し、近年は30%以上を非ウイルス性肝癌(NBNC肝癌)が占めるようになってきた。中でも、糖尿病・肥満などメタボリック症候群は発癌リスク因子として注目が高まっている。 NBNC肝癌をウイルス性肝癌を比較すると進行がんで見つかることが多く、また背景肝が正常肝から発がんする割合が高かった。 また、2018年以降肝癌薬物療法の新規承認が続いており、肝癌薬物療法が新時代を迎えている。 本研究では、進行肝癌に対して薬物療法と手術療法を組み合わせた新規治療戦略の有効性を評価した。 当院において新規肝癌治療薬であるlenvatinibを投与した13症例の臨床データを用いた解析では、lenvatinib奏効症例は1-2か月で効果がみられ、治療効果と肝癌腫瘍マーカーであるAFPの減少率に強い相関がみられた。また13例中7例は手術に移行し安全に施行することができ、外科的切除症例7例は非切除症例6例と比較して有意に予後が良好であった。この結果から進行肝癌に対する薬物療法後外科的切除は安全に施行できる有効な新規治療戦略となる可能性が示唆された。 また、薬物療法後外科的切除を実施した症例を他のチロシンキナーゼ阻害剤を用いた症例も含めて9例網羅的遺伝子解析を施行した。薬物療法開始時からの腫瘍サイズが30%以上縮小群した5例と非縮小群4例に分類して有意に発現量の差がみられた遺伝子を解析した結果8遺伝子が検出された。これらの遺伝子は進行肝癌に対する薬物療法有効性や薬剤感受性予測に役立つバイオマーカー候補遺伝子であり、注目して研究を継続している。
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[Journal Article] Landmarks and techniques to perform minimally invasive liver surgery: A systematic review with a focus on hepatic outflow.2021
Author(s)
Monden K, Alconchel F, Berardi G, Ciria R, Akahoshi K, Miyasaka Y, Urade T, García Vázquez A, Hasegawa K, Honda G, Kaneko H, Hoon Kim J, Tanabe M, Yamamoto M, Wakabayashi G; Study group of Precision Anatomy for Minimally Invasive Hepato-Biliary-Pancreatic surgery (PAM-HBP surgery).
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Journal Title
J Hepatobiliary Pancreat Sci.
Volume: 29(1):
Pages: 66-81
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Presentation] Non-viral hepatocellular carcinoma and, diabetes and obesity as its risk factors2021
Author(s)
Akahoshi K, Kohei Yagi, Yoshiki Murase, Takeshi Ishii, Toshitaka Sugawara, Yoshiya Ishikawa, Shuichi Watanabe, Kosuke Ogawa, Hiroaki Ono, Daisuke Ban,Atsushi Kudo, Shinji Tanaka, Minoru Tanabe
Organizer
The 32rd Meeting of Japanese Society of Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery
Int'l Joint Research