2022 Fiscal Year Research-status Report
EGFR肺癌のdrug-tolerant cells形成機序解明による治療法創出
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19K23930
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤井 昌学 岡山大学, 大学病院, 助教 (30641758)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | EGFR遺伝子変異 / β-catenin経路 / Drug-tolerant cells |
Outline of Annual Research Achievements |
上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子に活性型変異を有する肺腺癌に対してEGFR-TKIが奏効する。しかし、奏効した症例もほぼ例外なく耐性を獲得することから新た な治療アプローチの開発は必須である。申請者は、新たなアプローチとして耐性出現前のdrug-tolerant persisters(DTPs)の形成阻害に着目してきた。我々は すでに、β-cateninがEGFR遺伝子変異陽性肺癌において発癌に重要であること(Nakayama,S.et al,2014)を示しているが、β-cateninの制御がEGFR-TKIの耐性 にも関与することをマウスモデルを用いて検証を行った。また最近の研究にて抗アポトーシス遺伝子BCL2L1の遺伝子産物であるBCL-XLはDTPsのkey playerである ことが示唆されている。実際に、申請者らが作製したEGFR肺癌マウスモデルにおいて条件的にBCL2L1をノックアウトすることによりEGFR-TKIの耐性獲得は認めら れていないことを確認したが、実際にβ-cateninのコンディショナルノックアウトマウスにおいてもBCL-XLの発現が低下していることを確認した。また細胞株の 実験にて、β-catenin経路の阻害がDTP形成阻害することを確認し、さらにSingle cell 解析を行うことで、β-catenin経路が耐性獲得に寄与することを明らか にした(Kashima Y, Fujii M, et al., Single-cell analyses reveal diverse mechanisms of resistance to EGFR tyrosine kinase inhibitors in lung cancer. Cancer Res. 2021)。現在、さらに欧文誌に投稿しており、再投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
欧文誌に再投稿中である。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞レベルの実験においては、今回同定したdrug-tolerant persisters(DTPs)に寄与する転写因子とクロマチン上での転写制御因子等との関連を探索し、シグナル系の全容を明らかにしたい。また、現在、β-catenin経路と微小環境との関連をつなぐ因子としてのエクソソームに注目しており、実際にエクソソームのプロファイルによって微小環境に与える影響が異なることが示唆するデータを認めており、さらに詳細を明らかにする。
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Causes of Carryover |
β-catenin経路と微小環境との関連をつなぐ因子としてのエクソソームに注目しており、実際にエクソソームのプロファイルによって微小環境に与える影響が異なることが示唆するデータを認めており、 次年度、さらに詳細を明らかにする予定であり、必要な費用に充当する。
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