2020 Fiscal Year Research-status Report
心房細動患者の運動耐容能と心不全発症に関する研究:運動負荷心エコー法を用いた検討
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19K23932
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
辻永 真吾 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (60844743)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | 心房細動 / 運動耐容能 / 運動負荷心エコー法 |
Outline of Annual Research Achievements |
心房細動は日常診療で最も遭遇しやすい不整脈であり、わが国の人口高齢化に伴いその絶対数は急激に増加している。また、軽症心不全の10%、重症心不全の50%に心房細動が合併しているといわれており、心房細動と心不全は密接な関係にある。ひとたび心房細動を発症すると、労作時の息切れや倦怠感といった症状を伴い、運動耐容能低下を来たすことでQOLが障害され、やがて心不全を発症し、生命予後が悪化する。しかしながら、心房細動による運動耐容能低下の機序や心不全発症に関連する因子に関しては十分には明らかにされていない。したがって、心房細動による運動耐容能低下の機序を解明し、心不全発症に関連する因子を同定することは心房細動に対する有効な治療戦略を策定する上で必要不可欠である。本研究の目的は、心房細動患者を対象に、臥位エルゴメーターを用いた運動負荷心エコー法や心肺運動負荷試験を用いて、運動時の心臓の形態や機能の変化の評価を行い、心房細動患者における運動耐容能低下の機序や心不全発症に関連する因子を明らかにすることである。昨年度に研究を実際に行うにあたって、北海道大学病院の自主臨床研究審査委員会に研究実施計画書や患者同意説明文書を提出し、実施の許可を得た。
今年度は、国内外の研究会や学会に参加し、研究テーマに関わる知識を深め、今後の研究遂行に役立つ情報を得た。
COVID-19感染拡大のために、症例登録が思うように進まなかったが、現在、本研究の延長申請を行った上で、症例登録および検査の実施、そしてデータの解析を開始し、症例を蓄積しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では、順調に症例登録を進めて、目標症例数の達成とともにデータ解析・論文化を開始していることを想定していたが、COVID-19の感染拡大に伴い不要不急の検査を縮小・延期したために、症例登録が進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19感染拡大に伴い、症例登録が思うように進まなったが、少しづつ検査を再開できている。研究期間の延長申請を行い、認可されたので、症例登録をすすめ、データを解析することで、運動耐容能の指標である最大酸素摂取量と安静時及び運動負荷心エコー所見との関連、追跡中の心血管イベントを規定する因子の同定や運動耐容能を規定する因子の同定を行う。
国内外の学会(※web開催が多くなっている)に参加し、研究テーマに関わる知識を深めるとともに、学会発表を通じて研究内容をブラッシュアップする。それと同時に論文執筆を進め、海外雑誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
COVID-19拡大に伴い、症例登録及びデータ解析が思うように進まなかった。次年度への延長申請を行なった。
次年度使用計画として、繰越残金を計画的な物品費の購入、学会参加などに要する旅費、その他(論文作成に伴う費用など)に使用する。
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