2021 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the association of reflux esophagitis and oral microbiota
Project/Area Number |
19K23945
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
三代 剛 島根大学, 医学部, 特別協力研究員 (20599427)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | 逆流性食道炎 / 口腔内細菌 / 齲蝕菌 / 胃酸分泌抑制薬 / 逆流性食道炎モデルラット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究にて齲蝕以外にも多くの疾患に関係すると考えられている口腔内病原細菌であるコラーゲン結合型Streptococcus mutans菌が食道粘膜へ直接付着及び侵入することで炎症反応を惹起し、逆流性食道炎(RE)の発症あるいは治療抵抗性に関与するかについて検討を行った。健常ボランティア及びRE患者から、唾液(口腔内洗浄液)及び内視鏡検査を介した食道炎症部位のブラシ擦過検体回収を行った後、齲蝕の主要な口腔内病原細菌である健常ボランティア及びRE患者から、唾液(口腔内洗浄液)及び内視鏡検査を介した食道炎症部位のブラシ擦過検体回収を行った後、齲蝕の主要な口腔内病原細菌であるコラーゲン結合蛋白発現型Cnm-SMの有無について特異的プライマーを用いたPCR検査を行い、Cnm-SMとRE発症との関連及びRE難治化予測について統計学的検討を進めた。しかし、コラーゲン結合蛋白発現型Cnm-SM自体が今回検討を行った両群からほとんど検出されず、統計学的な検討が行うことが出来なかったが、コロナ禍の影響で予定された健常ボランティア及びRE患者の登録者数自体が少数例に留まってしまったことも、この結果に至った可能性が高かった。しかし各検体を専用寒天培地に直接塗布して培養を行い、増生したコロニーからシークエンシングによってCnm-SM以外の菌種同定も併せて行っていた過程で、Streptococcus anginosusという菌種が同定された。この菌種はラミニンやフィブロネクチンと結合し、心内膜炎や誤嚥性肺炎などとの関連が報告されていた。 今後、培養した同菌種をREモデルラットへ直接経口投与を行い、頻用される胃酸分泌抑制薬治療に対して実際に抵抗性を示すか実証を進めていく。
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