2022 Fiscal Year Annual Research Report
エクソソームRNA/タンパク質での抗PD-1/PD-L1抗体のバイオマーカー開発
Project/Area Number |
19K23978
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
宿谷 威仁 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90529174)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 肺癌 / 血漿 / バイオマーカー / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
腫瘍に対する免疫を賦活化する免疫チェックポイント阻害薬の一つである、抗PD-1/PD-L1抗体は、奏効すれば長期に癌の進行を抑制しうる画期的な薬剤である。一方で、薬価が高額であることからも、効果を投与前や治療後早期に正確に予測するバイオマーカーの開発が期待されている。 我々は、径20-200nmの細胞外に分泌される小胞で、mRNA、microRNA、タンパク質などを内包し細胞間情報伝達機構を有するエクソソームに着目し、血漿エクソソーム内のmRNA、microRNA、タンパク質を解析することで、より正確で非侵襲的な抗PD-1/PD-L1抗体のバイオマーカーを開発すること目的として本研究を行った。 所属施設の倫理委員会で研究計画書の承認後に、抗PD-1/PD-L1抗体で治療された進行非小細胞肺癌患者の血漿検体と抗PD-1/PD-L1抗体+プラチナ製剤+第三世代抗がん剤で治療された患者の血漿検体を収集した。患者背景(年齢、性別、組織型、病期、performance statusなど)、治療内容、治療に対する効果、無増悪生存期間、生存期間、有害事象などのデータを電子カルテから収集し、エクソソーム内miRNA、タンパク質を測定し、両者の関連を統計解析したが、有用なマーカーを検出することはできなかった。 しかしながら、上記血漿検体を用い、サイトカイン・ケモカインを測定したところ、このうち、いくつかの分子が治療効果や有害事象と関連があることが示され、今後、この分子に着目し、研究を継続していく予定である。
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[Presentation] Longitudinal characterization of cachexia-related circulating cytokines in advanced lung cancer treated with PD-1/PD-L1 blockade2023
Author(s)
Shiting Xu, Keita Miura, Takehito Shukuya, Sonoko Harada, Masahiro Fujioka, Wira Winardi, Shoko Shimamura, Kana Kurokawa, Issei Sumiyoshi, Taichi Miyawaki, Tetsuhiko Asao, Yoichiro Mitsuishi, Ken Tajima, Fumiyuki Takahashi, Takuo Hayashi, Norihiro Harada, Kazuhisa Takahashi
Organizer
第63回日本呼吸器学会学術講演会