2019 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of the role of UBD-dependent intracellular protein regulation in the pathogenesis of inflammatory bowel disease.
Project/Area Number |
19K23990
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
河本 亜美 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 特任助教 (70849124)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | ヒト腸上皮 / TNF-α / UBD |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は当初研究計画に従い「ヒト腸上皮内UBD依存的UBL-PSM系標的分子の網羅的探索・同定」について研究を実施した。具体的にはNotch活性化とTNF-α刺激を誘導する事により「UBD依存的UBL-PSM系」を活性化する複数の条件下で細胞内蛋白を回収し、質量分析を用いた網羅的解析(iTRAQ法)等により、UBD存在下・非存在下で発現量が変化する標的蛋白の同定を試みた。その結果、以下の様な成果を得ている。 1)iTRAQ法によりNotch活性化とTNF-α共刺激を加えた際に培養したヒト腸上皮オルガノイドについて、発現量が50%以上低下し得る遺伝子群として62種の蛋白を同定した。この内、蛋白量の減少が最も著しいと予想された3種の蛋白 (AGR2, SOX9, Annexin A1)についてWestern Blot法で解析したところ、有意なタンパク量の変化は再現されなかった。 2)一方、免疫沈降法によりUBDと結合する蛋白について解析を試みたところ、オートファジー等におけるアダプター蛋白であるp62蛋白と結合することが示された。しかしながら、UBDの高発現誘導やUBD欠損細胞株におけるNotch活性化とTNF-α共刺激により蛋白発現量の変化がみられなかったことから、UBDの標的蛋白とは異なる未知の役割があるものと考えられた。3)Flagタグ付きUBD発現株と野生型細胞株においてNotch活性化とTNF-α共刺激下における蛋白発現量の変化をFLAGタグ免疫沈降後の銀染色ゲル等で解析したところ、少なくとも4種のバンド(40kD, 45kDa, 48kD, 62kD)に量的増加が認められ、UBDの新規標的分子候補と考えられたため、質量分析による蛋白同定解析を実施する方針とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画におけるiTRAQ解析やFlagタグ付きUBD発現系による分子間結合能を有する分子の探索・同定は概ね終了していることから、当初計画に沿って概ね順調に進捗していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度計画は概ね順調に推移していることから、当初計画に沿い、次年度以降は上記にて得られたUBD標的蛋白候補について、質量分析等による同定とUBD発現下における蛋白分解応答に関する解析を進め、オルガノイド等を用いた表現型解析を行う計画である。
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Causes of Carryover |
・次年度使用額が生じた理由:試薬等が計画当初より廉価で購入可能であった為。 ・使用計画:検討する数・種類を拡大して解析を行う為、試薬を増量して購入する予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Organoid-based regenerative medicine for inflammatory bowel disease.2020
Author(s)
Ryuichi Okamoto, Hiromichi Shimizu, Kohei Suzuki, Ami Kawamoto, Junichi Takahashi, Mao Kawai, Sayaka Nagata, Yui Hiraguri, Sayaka Takeoka, Hady Yuki Sugihara, Shiro Yui, Mamoru Watanabe
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Journal Title
Regen Ther
Volume: 13
Pages: 1-6
DOI
Open Access