2019 Fiscal Year Research-status Report
活性型エンハンサーを分子標的として用いる子宮内膜症の組織診断マーカー遺伝子の探索
Project/Area Number |
19K24032
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
伊澤 正郎 鳥取大学, 医学部, プロジェクト研究員 (50032222)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 子宮内膜症 / DNAメチル化修飾 / 活性型エンハンサー / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮内膜症に特徴的なゲノムDNAメチル化修飾と遺伝子発現との関連が示唆されたことから、網羅的DNAメチル化アレイ解析を実施した。その結果、子宮内膜症細胞に特徴的なメチル化修飾を同定した。次段階として、これらのメチル化修飾とリンクするシス機能を想定した。GATA6遺伝子に同定したハイポメチル化領域に着目して検証した結果、その活性型エンハンサー機能が示唆された(Izawa M et al. 2019)。この成績は、子宮内膜症に特徴的な遺伝子発現の背景にメチル化修飾とリンクするエンハンサーの存在を示唆する。本年度研究は、子宮内膜症のエピゲノム環境にリンクした遺伝子発現の背景に想定する活性型エンハンサーの絞り込みを目的としてスタートした。第1段階として、先行研究成で同定したGATA6遺伝子を除く92 遺伝子のメチル化修飾について、in silico 情報をもとにヒストンエンハンサーマークとeRNA発現を手がかりに、活性型エンハンサーの探索を進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初想定した患者組織の入手が減少し、COVID-19感染に伴う研究環境の制約(研究材料の入手、研究用試薬等の入手、受託解析等)が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
92 遺伝子のメチル化修飾について、in silico 情報をもとにヒストンエンハンサーマークとeRNA発現を手がかりに、活性型エンハンサーの探索を試みて来た。しかし、当初想定した患者組織の入手が減少し、COVID-19感染に伴う研究環境の制約が生じたため、研究が遅延している。そのために、1)解析対象遺伝子を絞り込み、2)子宮内膜症細胞の発現解析を目標とすることに変更する。当初の最終目的である病変組織における発現解析は、新規研究課題として提案したい。
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Causes of Carryover |
当初想定した患者検体の減少と、COVID-19感染による研究環境の制約による研究計画の遅延。
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Research Products
(1 results)