2019 Fiscal Year Research-status Report
胎盤機能不全の分子病態機序の解明と新規治療法の開発に向けて
Project/Area Number |
19K24044
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐山 晴亮 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00775041)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 胎盤 / 赤血球 / 妊娠高血圧症候群 / 胎児発育不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
FGR/PE患者の検体(胎盤、RBC、血清)採取について倫理申請は受理されたため、赤血球検体採取方法について検証中である。赤血球内での代謝は激しいため、赤血球内の2,3-BPGは比較的早期に分化されると予測される。実際に検体採取する上で、外来患者からの検体採取をすることになるが、これは中央検査室で一定した条件で採取する必要が出てくる。その条件が臨床検査の実務を妨げない範囲内で実現可能であることを確認するためにたため、複数の条件下で2,3-BPGの安定性を検証した。すると、検体採取してからの必要十分な処理時間、処理方法を確立することができたので、これをもとに赤血球検体を採取できると考えられるので、今後は積極的に赤血球検体を採取していく予定である。血清に関しては、すでに検体採取は進んでいる。 また、FGR/PE患者の胎盤検体も集まりつつあるので、胎盤内におけるアミノ酸トランスポーターの発現を検証していく予定である。 マウスを使用した実験に関してはまだ着手しておらず、ヒトにおける赤血球のデータおよび胎盤でのアミノ酸トランスポーターの発現状況が分かり次第、着手する予定である。 これまで、核酸トランスポーターであるENT1を赤血球特異的にノックアウトしたマウスを用いて、FGRにおける酸素供給の重要性、胎盤での低酸素の悪影響を提唱してきたが、この度、JCI Insightに論文が無事掲載された。Maternal erythrocyte ENT1-mediated AMPK activation counteracts placental hypoxia and supports fetal growth.これは、今後の研究の礎となる論文で、これを基に研究を発展させていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
赤血球内での2,3-BPGでの安定性が思いのほか悪く、至適条件を設定しつつ、実際の中央検査室で検査技師が採取可能なプロトコールを作成するのに苦慮した。また、実験室内での実験はコロナウイルスの影響もあり、滞ってたのも原因としてあげられる。
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Strategy for Future Research Activity |
FGR/PE患者の検体(胎盤、RBC、血清)採取について倫理申請は受理されたため、赤血球検体採取方法について検証中である。赤血球内での代謝は激しいため、赤血球内の2,3-BPGは比較的早期に分化されると予測される。実際に検体採取する上で、外来患者からの検体採取をすることになるが、これは中央検査室で一定した条件で採取する必要が出てくる。その条件が臨床検査の実務を妨げない範囲内で実現可能であることを確認するためにたため、複数の条件下で2,3-BPGの安定性を検証した。すると、検体採取してからの必要十分な処理時間、処理方法を確立することができたので、これをもとに赤血球検体を採取できると考えられるので、今後は積極的に赤血球検体を採取していく予定である。血清に関しては、すでに検体採取は進んでいる。 また、FGR/PE患者の胎盤検体も集まりつつあるので、胎盤内におけるアミノ酸トランスポーターの発現を検証していく予定である。 マウスを使用した実験に関してはまだ着手しておらず、ヒトにおける赤血球のデータおよび胎盤でのアミノ酸トランスポーターの発現状況が分かり次第、着手する予定である。
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Causes of Carryover |
赤血球内での2,3-BPGでの安定性が思いのほか悪く、至適条件を設定しつつ、実際の中央検査室で検査技師が採取可能なプロトコールを作成するのに苦慮した。また、実験室内での実験はコロナウイルスの影響もあり、滞ってたのも原因として実験が思うようにできず、検査キットを使う機会が少なくなった。すでにプロトコールは確立されたので、検体を採取しつつ、実験を再開できると考えられる。
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