2020 Fiscal Year Research-status Report
Study of highly sensitive OFF visual restoration gene therapy using chimeric rhodopsin
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19K24053
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
堅田 侑作 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (40645834)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | 視覚再生 / 遺伝子治療 / 網膜色素変性症 / ロドプシン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では新たに作製した、OFF経路の反応を再現するキメラロドプシンGtACR2/BvRhを、網膜色素変性症モデルマウスに遺伝子導入することでOFF経路視覚再生モデルマウスの作製し、電気生理学的・行動学的に視覚再生効果の検証を行う。 まず、OFF経路の反応を再現するキメラロドプシンGtACR2/BvRh について、哺乳類への塩基配列の最適化を実施、サブクローニングを行い、プラスミドを準備、現在AAVベクターの作製に取り掛かっている。 OFF経路と同時に用いるON経路視覚再生については、本年度in vitroでの薬理学的作用の確認を実施し、そのGタンパク質刺激能が確認できた。また、AAVの血清型による視覚再生効果の検討を実施した。明暗箱試験や物体認識試験の結果、ターゲットになる細胞への感染効率が高いものほど視覚再生効果が高いことが確認された。また、遺伝子組換えマウスを用いた視覚再生実験の結果からアマクリン細胞も含めた視覚再生の有効性が明らかとなった。 また、暗刺激のための、MEAの光刺激系の構築、予防効果の確認の目的で、レチノイド分析が必要になるが、その実験系の立ち上げを実施、現在バリデーションを行っている。 今後予定通り、OFF経路視覚再生モデルマウスの作製を実施し、その視覚再生効果、予防効果の検証検討を実施する。また可能であれば、ON視覚再生とOFF視覚再生を両者組み合わせた形での視覚再生効果の検討まで実施し、高度な視覚再生の実現可能性を検討したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サブクローニング、HPLCの立ち上げが予定通り進まず、時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、OFF経路視覚再生モデルマウスの作製を実施し、その視覚再生効果、予防効果の検証検討を実施する。
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Causes of Carryover |
抗体作製の難易度が高く時間を要していることと、HPLCのバリデーションに時間がかかり本実験がずれ込んでいるため、次年度使用額が生じた。 そのため、抗体作製とHPLC関連試薬に次年度使用予定である。
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