2022 Fiscal Year Annual Research Report
次世代レジンコア築造法の探求~化学重合型ボンディング材と高解像非破壊試験法~
Project/Area Number |
19K24068
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
東 真未 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (20845797)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 根管象牙質接着 / 非破壊観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は, 昨年度行なった新規化学重合型ボンディング材および光重合型ボンディング材の根管象牙質における接着能のμCTを用いた評価をもとに, さらなる解析を行なった. 試料作製:う蝕に罹患していない新鮮ヒト小臼歯をセメントエナメル境で歯軸に対して垂直に切断し,歯冠を除去した.根管拡大および根管充填後,ポストの長 さをセメントエナメル境より10 mmに統一して根管形成した.用いるボンディング材により2群 (新規化学重合型ボンディング材を用いる群(BL)に加えて,光重合型ボン ディング材(ユニバーサルボンドQUICK,UBQ群))へランダムに分けた. ボンディング処理後,支台築造用コンポジットレジン(クリフィルDCコア オートミックスONE)をポストスペースに填入し,光照射した. その後、μCTを使用して三次元非破壊的に根管象牙質とコンポジットレジンとのギャップを定量評価した. μCTデータの断面像をソフトウェア(CTanalyser,BRUKER,MA,USA)を使用して,根管象牙質―レジン界面に存在する空隙の境界を明瞭にするために二値化画像に変換した.二値化により明確となった空隙はソフトウェア(CTVox,BRUKER,MA,USA)により定量化(0 μm:青色,255 μm:白色)し,三次元像として構築した.なお,画像を二値化する閾値や空隙の定量はソフトウェアにて自動的に実行され,すべての画像で等しく計測された. UBQ群では根尖側において根管象牙質-レジン界面にギャップを多く認めた.BL群では根管象牙質-レジン界面にギャップを認めなかった.
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