2019 Fiscal Year Research-status Report
Bone regenerative medicine by regulation of pathological osteoclastgenesis targeting OC-STAMP.
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19K24075
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
山本 健太 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (00636160)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | OCSTAMP / 骨再生 / 病的破骨細胞抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周病や関節リウマチのような骨吸収性疾患では、骨形成の減弱と骨吸収の増大による骨リモデリングの異常が病因の根幹にある。そこで、病変局所において機能的な骨芽細胞を誘導するとともに、病的な破骨細胞誘導も制御することができれば理想的な治療となると考えられる。 Osteoclast stimulatory transmembrane protein(OC-stamp)は、破骨細胞の成熟における細胞融合に関与するGPCR familyの膜受容体であるが、我々は最近、このOC-stamp KOマウスのフェノタイプを解析した結果、通常では大理石骨病などの骨病変を示さないが、歯周病を誘導すると歯槽骨骨吸収に抵抗性を示すことを発見した。これはつまり、OC-stampを抑制すれば、一律に破骨細胞を抑制するのではなく、病的な破骨細胞誘導のみを抑制しえる可能性を示唆している。そのため、OC-stampを特異的に抑制すれば、歯周病をはじめとする骨吸収性疾患に対して、顎骨壊死などの副作用を起こしにくい新規治療を提供できる可能性が考えられた。 そこで、本研究ではOC-stamp発現を抑制し、その細胞の破骨細胞への分化を検討した。その結果、OC-stampの発現抑制を行った群では、破骨細胞分化を抑制しえることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
OC-stampの発現抑制を行った群では、破骨細胞分化が抑制されることを確認出来たため。しかしながら現方法ではターゲット細胞に対する標的遺伝子の発現抑制効率があまり高くないことから、他の方法を検討する必要性も考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方針としては、より効率の良い標的遺伝子の抑制システムを構築するとともに、種々の条件下における破骨細胞への分化を評価する予定である。
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