2020 Fiscal Year Research-status Report
歯周疾患治療法の確立に向けたポリリン酸の抗炎症作用の解明
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19K24079
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
長谷川 実華子 (寺島実華子) 昭和大学, 歯学部, 助教 (00849408)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | ポリリン酸 / LPS / 炎症性サイトカイン / 抗炎症作用 / 歯周炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
リポ多糖(LPS)は、敗血症ショックなどの病態や歯周炎の発症に関与しており、医科領域と歯科領域に共通の重要な標的である。 本研究代表者らは、敗血症モデルマウスにおいて無機ポリリン酸(polyP)が、TNFα-JNK/p38経路を調節することでマクロファージの臓器への動員を阻害し、cox- 2を抑制することで抗炎症作用を示し、LPSによって引き起こされる多臓器機能不全および致死性から保護することを明らかにした。本研究では、敗血症と同様に LPSによって引き起こされる炎症性疾患であり、歯の喪失原因として重要である歯周炎に対してpolyPの抗炎症作用を応用し、歯周疾患治療法の研究基盤を構築することを目的としている。 血管内皮細胞は、血管透過性を制御することで生体恒常性を維持しており、その破綻はさまざまな疾患と密接に関連する。正常組織では血管透過性は内皮細胞間 接着によって制御され低い状態に維持されているが、炎症が誘導されると炎症性サイトカインなどにより接着が弱まり血管透過性が亢進し、免疫細胞の血管外への移動や血漿成分の漏出が惹起されることが知られている。 そこで前年度及び本年度では、内皮細胞接着にpolyPが影響するかどうかをin vitroで、組織への影響をCLPモデルマウスを用いてin vivoで検討した。次年度も検討を重ね、得られた結果よりさらなる追加実験を行い、研究全般の進行を加速させる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの流行で当初予定していたよりも研究を進められない期間があり、また思うような結果が得られなかったためやや遅れており、次年度は研究全般の進行を加速させる。
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Strategy for Future Research Activity |
現段階で検討中の項目もあるため、引き続きin vitro研究を並行して実施し、良好な結果が得られたらより詳細な項目を検討していく。
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Causes of Carryover |
本年度は思うような結果が得られず、また新型コロナウイルス流行の影響もあり学会発表に至らなかったため、次年度の成果研究を進めて発表に使用する予定である。
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