2019 Fiscal Year Research-status Report
LIPUSとLMHF loadingによる骨形成活性効果のインプラントへの応用
Project/Area Number |
19K24084
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
庄原 健太 東北大学, 大学病院, 医員 (50845906)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 歯学 / インプラント / オッセオインテグレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
今日の患者層の高齢化により骨質・量が不十分な患者,また骨粗鬆症や糖尿病などの患者では,インプラント治療の成功率が著しく低下する.このような骨質・量や骨治癒の低下した患者に対し,薬物療法(副作用や高額などの問題)に代わる治療法が求められている.本研究では,低出力超音波パルス(LIPUS:low-intensity pulsed ultrasound)と全身振動刺激(WBV:whole-body vibration)の骨形成活性効果のインプラント治療への応用へ向け,ウサギ脛骨モデルを用いてLIPUSとLMHF loadingの有効性の確認,刺激条件や影響の比較,さらには併用効果についてさらなる詳細な検討を行う.また,当該モデルでは歯科インプラントが適用できるため,共振周波数解析装置(ISQ)を用いたオッセオインテグレーション進行状態の経時的な評価が可能となり,LIPUSおよびLMHF loadingとインプラント周囲骨反応に関するメカニズムを解明する新たな知見を得ることが可能となる. 今年度は,高次の実験動物であるウサギ脛骨モデルを用いての研究を遂行するための実験として,ラット脛骨モデルを用いてLIPUSとLMHF loadingおよびそれらを併用した際のインプラント周囲骨への影響についての検討を行った.埋入後4週にて屠殺し,片側脛骨は除去トルク試験に,対側はマイクロCT画像解析および組織形態学的評価に供した.マイクロCT画像解析では,LIPUSとLMHF loadingの併用群において,海綿骨領域での石灰化度が高くなる傾向が認められた.現在,実験データの解析を行っているが,マイクロCT画像解析ではLIPUSとLMHF loadingの併用群において,海綿骨領域での骨密度が高値を示す傾向が認められた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ラット脛骨モデルを用いてのインプラント周囲骨の骨形成活性効果をより促進するLIPUSとLMHF loadingそれぞれの刺激条件を検討するのに時間を要してしまったため.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,ラット脛骨モデルでのインプラント周囲骨の骨形成活性効果を検討し,ウサギ脛骨モデルを用いてのインプラント周囲骨形成に対するLIPUSとLMHF loadingの有効性の確認,刺激条件や影響の比較,さらには併用効果についてさらなる詳細な検討を行う.また,共振周波数解析装置を用いてオッセオインテグレーションの獲得を経時的に評価することによって,両刺激と周囲骨反応に関するメカニズム解明の新たな知見を得る.
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Causes of Carryover |
ラット脛骨モデルを用いてのインプラント周囲骨の骨形成活性効果をより促進するLIPUSとLMHF loadingそれぞれの刺激条件を検討するのに時間を要し,高次の実験動物であるウサギ脛骨モデルを用いての実験を行えなかったため,次年度使用額が生じた. 次年度は,各種実験器具の購入,研究打ち合わせ,および研究成果発表旅費として使用予定である.
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