• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Research-status Report

Muscle regeneration using an injectable scaffold

Research Project

Project/Area Number 19K24089
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

松川 誠  大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70845859)

Project Period (FY) 2019-08-30 – 2021-03-31
Keywords徐放能 / 細胞増殖因子
Outline of Annual Research Achievements

本研究は組織内に注入可能な足場材の開発ならびに筋組織再生を目的とする。第一段階とし細胞増殖因子徐放型ゼラチンハイドロゲル(IG+P(G))の分解反応および細胞増殖因子の徐放能の検討を行った。
<方法>田畑ら1に倣い多血小板血漿およびbFGFを徐放粒子に取り込ませた細胞増殖因子徐放粒子を作製した。PRPはラットから作製し、bFGFには褥瘡・皮膚潰瘍治療剤であるフィブラストスプレーを用いた。細胞増殖因子徐放粒子を穴水2らの方法に倣いインジェクタブルゲルに添加し、IG+P(G)を作製した。IG+P(G)を試験管内でコラゲナーゼ分解を行い1、3、6、12、24、36、48、72、120、168、216時間後に上清を回収し、各上清のゼラチンおよびbFGFの量を計測し、IG+P(G)の分解反応および細胞増殖因子の徐放能について検討した。ゼラチンはBCA法を、bFGFはELISA法を用いて計測を行った。
<結果>IG+P(G)はコラゲナーゼ反応により24時間で70%が分解され、168時間で完全に分解された。bFGFについてはコラゲナーゼ処理後24時間で75%程度放出され、168時間は徐放能が継続することが確認された。
<今後の展開>IG+P(G)を脂肪幹細胞と共にラット咬筋に注入し、生体内での移植幹細胞の歩留まりや筋組織への影響について評価を行う。
1. Tabata, Y., et al. Biodegradation of hydrogel carrier incorporating fibroblast growth factor.
2. Anamizu, M., Y. Design of injectable hydrogels of gelatin and alginate with ferric ions for cell transplantation.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の予定では本年度でin vitroの研究からラットおよびイヌを用いたin vivo研究へ移行する予定であった。しかし、実際にはラットを用いた研究を開始した程度の進捗具合である。理由としてはゼラチンハイドロゲルの精製技術の獲得に予想以上に時間を要したことである。

Strategy for Future Research Activity

今後は細胞増殖因子徐放型ゼラチンハイドロゲル(IG+P(G))と脂肪幹細胞を用いたin vivo実験に移行する予定である。注入後の移植幹細胞の歩留まりおよび注入部位周囲の筋組織に及ぼす変化について検討を行う予定である。
<研究1>注入した移植幹細胞の歩留まりについての検討を行う。Sprague-Dawley 系成獣ラットを用い、注入部位は咬筋を予定している。右側咬筋にはPKH26で標識した脂肪幹細胞ともにIG+P(G)を注入する。左側咬筋部は対照のためIG+P(G)のみを注入する。注入後2、7、14、28日後に咬筋を摘出し、凍結切片を作製し、蛍光顕微鏡にて観察し、移植細胞の歩留まりについて評価を行う。
<研究2>移植幹細胞の筋組織に及ぼす影響についての検討を行う。Sprague-Dawley 系成獣ラットを用い、注入部位は咬筋を予定している。移植幹細胞にはPKH26で標識した脂肪幹細胞を用いる。右側咬筋には脂肪幹細胞とともにIG+P(G)を注入する。左側咬筋部にはIG+P(G)のみを注入し対照とする。注入後2、7、14、28日後に咬筋を摘出し、凍結切片を作製後、HE染色および免疫組織化学染色を用いて組織学的検討を行う。
<研究3>上記研究で良好な結果が得ることができればイヌを用いた機能評価に移行する予定である。イヌの軟口蓋鼻腔側粘膜下に脂肪幹細胞を混和したIG+P(G)を内視鏡下で注入する。注入後、経時的に再呼吸条件下で鼻咽腔閉鎖運動を惹起し、鼻咽腔閉鎖圧や呼気鼻漏出量、筋活動の測定を行い、機能評価を行う。

Causes of Carryover

予定していたin vitro研究が遅延し、十分なin vivo研究へ進んでいないため、予定していた動物購入費、飼育費の出費が生じていない。さらにコロナウイルス感染症に伴い、参加を予定していた学会の開催中止となり、旅費や参加費が不要となった。
次年度にはin vivo研究を予定しており、ラットおよびイヌの購入費、飼育費が主な出費になり、その他としてゼラチンハイドロゲル作製・脂肪幹細胞精製・組織染色・画家処置に伴う消耗品の購入が必要となるためその購入費に予算を充てる予定である。また、成果発表のための学会参加費・論文投稿費としての使用も予定している。

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi