2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K24104
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
田中 亜生 東京歯科大学, 歯学部, レジデント (80843573)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2020-03-31
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Keywords | TRPチャネル / PANX-1チャネル / PCR / 免疫組織化学 / 象牙芽細胞 / 神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
象牙芽細胞は象牙質形成能の他, 感覚受容機能を持つことが知られている. Shibukawa et al. (2015) は象牙芽細胞の感覚受容機能にtransient receptor potential vanilloid (TRPV) 4チャネル, TRP ankyrin (TRPA) 1チャネル, pannexin 1 (PANX-1) チャネルが重要な役割を演じていることを報告した. しかし, 象牙芽細胞がいつから感覚受容機能を獲得するのかについては不明である. そこで本研究は, 象牙芽細胞の感覚受容機能の獲得時期を明らかにすることを目的とした。まず、ラット下顎第一臼歯歯胚において、上記チャネルの発現時期について免疫組織学的に調査したところ、生後3日齢の成熟した象牙芽細胞に発現していることが明らかとなった。次に、神経線維の発現時期について免疫組織科学的に調査したところ、象牙芽細胞層に近接した神経線維が発現したのは生後12日齢であった。最後に、象牙芽細胞におけるTRPA1チャネル、およびTRPV4チャネルの発現量についてRT-qPCRにて調査したところ、どちらのチャネルにおいてもmRNAが最大値となるのはタンパク発現より前であり、その後は継時的に有意に減少することが明らかとなった。本研究で、TRPチャネル、PANX-1チャネル、および象牙芽細胞に近接した神経線維、これら3つ全てが発現するのが生後12日齢であったため、象牙芽細胞の感覚受容機能は生後12日齢頃から発現することが示唆された。以上の結果を、Anatomical Science Internationalに論文投稿し、アクセプトされた。
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Research Products
(2 results)