2020 Fiscal Year Research-status Report
The relationship between oral function and knowledge in patients with oral hypofunction.
| Project/Area Number |
19K24129
|
|---|
| Research Institution | Tokyo Dental College Junior College |
|---|
Principal Investigator |
中田 悠 東京歯科大学短期大学, 歯科衛生学科, 講師 (40844634)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
|
| Keywords | 口腔機能 / 口腔機能低下症 / オーラルフレイル / 意識調査 / 意識付け |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
口腔機能の維持，回復のためには適切な診断，管理，動機付けが重要とされている。本研究では，患者の口腔機能に関する認識および関心と口腔機能の関連性，介入による変化を検討し，患者に対する動機づけの重要性を調査することを目的とした。
対象を50歳以上の歯科外来初診患者として，口腔機能精密検査と口腔機能に関する指導，その前後において質問紙調査を実施した。質問紙には，口腔機能に対する関心度を調査する質問として「口腔機能低下症についての知識」「口腔機能の訓練の必要性」「口腔機能と全身の関連性」「口腔機能の検査の必要性」「歯科診療所での口腔機能の診察の必要性」の5項目を設定した。得られたデータより，口腔機能に対する意識変化および，口腔機能への関心度と口腔機能検査値の関連性を調査した。
今年度はデータ採取を継続して症例数を増やし，途中経過報告として学会発表を行った。現在までに得られた71名分のデータを用いて，口腔機能に対する意識変化として質問への回答を介入前後で比較した。その結果，質問紙に設定した5項目すべてにおいて介入後では関心度に改善がみられた。さらに，質問への回答によって関心あり群，関心なし群の二群に分類し，それぞれの口腔機能の状態を比較した。その結果，「口腔機能と全身の関連性」「歯科診療所での口腔機能の診察の必要性」の質問項目における関心なし群は関心あり群に比べて舌圧やオーラルディアドコキネシスなどの口腔機能が低下している傾向であった。本結果より，口腔機能への認識や関心度が低い者は口腔機能の低下が示唆され，検査や指導により患者の口腔機能に対する認識および関心の向上がみられることが明らかとなった。
しかし，当初予定していたデータ数に達していないこと，論文執筆が遅れていることから，期間延長を申請した。次年度はデータ採取継続と論文執筆を進める予定である。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
現在までに採取したデータ数は当初の予定数より不足している。その理由として新型感染症による診療体制の変化，歯科受診患者の減少等が主に挙げられる。
|
| Strategy for Future Research Activity |
引き続きデータ採取を積極的に行っていく。また，本年度得られた研究成果については，6月に開催予定の老年歯科医学会学術大会にて報告する予定である。最終的には関連する学術誌に論文投稿する予定である。
|
| Causes of Carryover |
消耗品については，データ採取数が予定よりも少なかったことから，次年度使用額が生じたと考える。次年度では引き続きデータ採取に伴う消耗品の購入と，得られた研究成果の学会発表および論文作成の予算に計上する予定である。
|
Research Products
(2 results)
