2019 Fiscal Year Research-status Report
フィリピン小児出生コホートにおける急性呼吸器感染症病原体の経時的かつ網羅的解析
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19K24160
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
今村 剛朗 東北大学, 医学系研究科, 助教 (60849412)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 小児呼吸器感染症 / フィリピン / NGS |
Outline of Annual Research Achievements |
急性呼吸器感染症は小児において重要な疾患であり、発展途上国では小児死亡の主原因でもある。急性呼吸器感染症に関与する病原体の解明は、小児急性呼吸器感染症の診断や治療、予防に重要である。フィリピンの小児出生コホートにおける定期的な呼吸器検体採取と分子生物学的検出手法の併用により、小児急性呼吸器感染症に関与する病原体の経時的かつ網羅的解析を目的として本研究を行うこととした。 本研究を開始するにあたり、フィリピン熱帯医学研究所を始めとするフィリピン共和国研究協力機関と協議を行なっている。科研費採択以前の2019年5月には、フィリピン共和国ビリラン島にある研究協力病院と地域保健施設を訪れ、地域の家庭居住環境や病院の検査体制などを確認し現地担当者と意見交換した。 また、東北大学大学院微生物学分野が過去にフィリピン共和国において収集した小児重症呼吸器感染症のコホート研究データを解析した。小児重症呼吸器感染症症例から分子生物学的検出手法によって検出された病原体の内訳、患者重症度と検出病原体との関連性、検出されたRSウイルス量と患者属性や重症度との関連性、に注目して解析を行った。その成果の一部は国内及び海外での研究会においてポスター発表した。 フィリピン共和国において小児出生コホート研究を早期に開始するべく協議を行なっていたが、SARS-CoV-2のパンデミックに伴い、研究活動は中断している。SARS-CoV-2流行の収束目処が立たない現時点では、研究活動の再開の見込みは今現在は立っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究を開始するにあたり、フィリピン熱帯医学研究所を始めとするフィリピン共和国研究協力機関と協議を行なっている。科研費採択以前の2019年5月には、フィリピン共和国ビリラン島にある研究協力病院と地域保健施設を訪れ、地域の家庭居住環境や病院の検査体制などを確認し現地担当者と意見交換した。 また、東北大学大学院微生物学分野が過去にフィリピン共和国において収集した小児重症呼吸器感染症のコホート研究データを解析した。小児重症呼吸器感染症症例から分子生物学的検出手法によって検出された病原体の内訳、患者重症度と検出病原体との関連性、検出されたRSウイルス量と患者属性や重症度との関連性、に注目して解析を行った。その成果の一部は、2019年9月5日-6日Asian-African Research Forum on Emerging and Reemerging Infections 2019(札幌)、及び2019年10月8日Asia Infectious Disease Project Joint Symposium(インドネシア、ジャカルタ)においてポスター発表した。また、2019年10月10日には、インドネシアのジョグジャカルタにおいて開催された3rd International Seminar for Research on Childhood Acute Respiratory Infections in Asia and Africaに参加し、小児呼吸器感染症に関してフィリピン、インドネシア、カンボジア、ザンビアからの研究者と意見交換を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
SARS-CoV-2パンデミックへの対策が現時点での急務であり、また日本もフィリピン共和国も、SARS-CoV-2感染症以外の研究活動を行う社会的及び経済的猶予はない。また、SARS-CoV-2感染症により研究結果が修飾されるために、例え研究活動を行ったとしても、SARS-CoV-2以外の呼吸器感染症を含めた普遍的な知見は現在得難い状況にある。以上を鑑みて、目下研究活動は中断しており、研究再開の目処は立っていないため場合によっては研究期間の延長も現時点では考えられる。
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Causes of Carryover |
フィリピン共和国研究協力機関との調整の遅れ、及びSARS-CoV-2パンデミックにより研究が進められないために、研究計画に遅れが生じている。SARS-CoV-2パンデミックの収束を待って研究活動の再開を検討するとともに、パンデミック収束後の社会的状況によっては研究活動地域の変更も考慮する必要がある。
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Research Products
(3 results)