2020 Fiscal Year Research-status Report
外国人留学生に対する肥満実態とモバイル端末を用いた行動変容プログラムの開発
Project/Area Number |
19K24164
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
立山 由紀子 京都大学, 環境安全保健機構, 特定助教 (20849971)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | 肥満 / 行動変容 / モバイル端末 / 外国人留学生 / 社会文化環境要因 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、多様な社会文化背景を持つ青年層の肥満の実態や認識、および肥満に関連する社会・文化環境要因を明らかにし、その結果を踏まえた効果的な健康介入プログラムを開発することで、彼らの健康増進に資することである。具体的には、下記を実施予定である。 〇第Ⅰ相:多様な心理・社会文化的視点から、若年層の身体状況の実態を把握し、さらに肥満の認識および肥満に関連する社会・文化環境要因を探索するために、外国人留学生を対象に、出身国の肥満に関する認識や関連する文化・社会背景について質的インタビューおよび身体測定(BMI、体組成)を行い、出身地域毎の肥満に対する認識と持ち合わせる価値観・背景要因を明らかにする。 〇第Ⅱ相:第Ⅰ相の結果を踏まえて、スマートフォンアプリ等のモバイル端末を用いた、汎用性の高い肥満是正のための行動変容プログラムを開発し、外国人留学生を対象にその有効性を検証する。
2020年度は、第Ⅰ相質的研究として、さまざまな背景をもつ外国人留学生約21名に対して、出身国の肥満に関する認識や価値観、および関連する文化・社会背景等について、半構造化面接法を用いた個別インタビューを行った。新型コロナウイルス感染症の感染拡大を考慮し、オンラインでの実施としたため、身体測定については、直近の自己測定の結果の提示していただくこととした。また、第Ⅱ相としての介入研究の実施に向けて、質的研究の結果に基づいた肥満是正のための行動変容プログラムの開発およびその効果検証の計画を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、研究フィールド調整および研究実施計画の確定に時間を要し、さらに、留学生の渡日が難しくなったことから、対象者リクルートおよびデータ収集に困難が生じた。そのため、研究計画およびスケジュールの再検討が必要となり、第Ⅱ相(肥満是正介入プログラムの開発および効果検証)の実施にも影響し、当初の研究計画と比し進捗に遅れが生じることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、2020年度に行った質的研究の解析結果を踏まえて開発中である肥満是正介入プログラムの効果検証を実施する予定である。ただし、新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえつつ、研究協力者と協議しながら、適宜検討していきたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年度に実施した質的研究のフィールド調整やデータ収集等に遅れが生じた。そのため、2021年度に第Ⅱ相の研究を実施予定として研究費を計上した。
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