2019 Fiscal Year Research-status Report
白血球DNAメチル化を標的としたNAFLDの発症予測マーカーの開発
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19K24172
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Research Institution | Kagawa Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
山崎 未来 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (10778096)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | NAFLD / DNAメチル化 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、先進国において非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)が急増している。自覚症状がないため見過ごされやすく、重症化した状態で発見されることが多いため、集団検診レベルで早期にスクリーニングすることが重要課題となっている。しかし、NAFLD発症予備軍を鑑別する簡易スクリーニングマーカーはない。そこで本研究ではNAFLD簡易スクリーニングマーカー開発のための基礎的検討として、住民検診の受診者を対象として白血球DNAメチル化レベルを測定し、NAFLDとの関連を明らかにすることを目的とした。 令和元年度は末梢血より抽出したDNAのバイサルファイト処理を行い、DNAメチル化レベル測定のためのサンプル約600検体を準備した。またNAFLD発症要因である肥満や喫煙、また生活習慣病との関連が示唆されている遺伝子を選定し、パイロシークエンサーによるDNAメチル化レベル測定のアッセイ系を構築した。これまでにHIF3やSOCS3などN種の遺伝子を対象としたアッセイ系の構築を終えている。現在、実際にサンプルを用いてDNAメチル化レベルの測定を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
住民検診受診者の末梢血DNAの抽出・バイサルファイト処理、またNAFLDとの関連が予想されるDNAメチル化領域を解析するためのアッセイ系の構築について予定どおり遂行できた。また、実際のサンプルを用いたDNAメチル化レベルの測定についても順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
選定したNAFLDとの関連が予想されるDNAメチル化領域の解析を順次行っていく。末梢血を採取した当時の超音波検査による画像解析および飲酒摂取状況からNAFLDの有無を判定する。それをもとに、まずは横断的なNAFLDと末梢血DNAのメチル化レベルとの関連を明らかにする。
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Causes of Carryover |
購入した消耗品・試薬等が当初の予定より若干低額となったため、次年度使用額が生じた。次年度使用額については、現在DNAメチル化レベルの測定を行っている中で、エラー等によって再測定が必要となったサンプルの測定費用として使用する。
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