2022 Fiscal Year Research-status Report
乳児期における双生児及びその家族の睡眠行動と産後うつとの関連の解明
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19K24175
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
近藤 千惠 上智大学, 総合人間科学部, 助手 (70845065)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | 双生児 / 睡眠 / アクチグラフ / 乳児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、乳児期の双生児とその両親に対し、睡眠状況に基づいて支援の在り方を明らかにすることである。 新型コロナウイルスの影響により、昨年度までの課題であった研究協力者のリクルートが難しい状況が継続していたため、2022年度は、研究代表者がこれまでに得たデータを横断的に解析した。 生後 1~9 か月(修正週齢8 週~36 週)の双生児と母親(初産婦)12 組を対象にアクチグラフ(腕時計型小型高感度加速度センサー)を用いて睡眠行動を三者同時に 7 日間測定した。結果、母親の平均年齢 34.3±4.3 歳、出産時の妊娠週数 36.1±1.8 週、児の平均出生体重 2182.9±382.7g であった。児の平均夜間就床時間は 619.3±86.2 分、そのうち平均睡眠時間は 460.4±82.4 分であった。児の睡眠行動を A)両児睡眠、B)1 児のみ睡眠、C)両児覚醒の 3 つに分類すると、修正週齢 8~10 週では就床時間帯のうち A)の占める割合が約 40% だが、修正週齢 11 週から約 70% に急増し、以後横ばいで推移した。児の睡眠行動別に母親の睡眠割合をみると、母児同床の母親(n=6)は A)76.4%、B)47.3%、C)19.6% であり、母児別床の母親(n=6)A)83.5%、B)68.5%、C)44.1% であった。双生児の母親は、いずれかの児および両児が覚醒している時には眠っていないことが多く、母児同床では母児別床に比べ、より多くの影響を受けていた。 研究の成果として小児保健研究81(3):235-240 2022 に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響に加え、研究代表者が2022年度途中より産前産後および育児休業を取得することとなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、横断的な解析のみに留まっていたため、現時点で縦断的に得られている1組の双生児とその両親のデータを解析し、考察する。
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Causes of Carryover |
2022年度は研究代表者の産前産後および育児休業の取得により、学会参加や発表をすることができず、次年度使用額が発生した。現時点で得られているデータをまとめ、学会発表を行う経費として使用したいと考えている。
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