2020 Fiscal Year Research-status Report
全国の市区町村における訪問リハビリテーションの需要と供給体制
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19K24177
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
太箸 俊宏 東京工科大学, 医療保健学部, 助教 (60847325)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | 訪問リハビリテーション / 高齢者人口 / 需要 / 供給 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高齢者人口をもとに訪問リハビリテーションの需要を推計し、需要に沿ったサービス提供体制の構築に資することである。そのため、本研究では、全国の高齢者人口および訪問リハビリテーションの提供状況を調査し、需要の見極めを行うとともに、地域ごとの訪問リハビリテーション提供体制の充足状況について明らかにする。 今年度は、都市部や郊外といった地域の特性による違いを明らかにするため、地域を北関東に絞り、訪問リハビリテーションの提供体制と高齢者人口との関係について調査を行った。その結果、高齢者人口あたりの訪問リハビリテーション提供回数が多かった自治体は、つくば市や所沢市、上尾市、高崎市であった。高齢者人口あたりの訪問リハビリテーション提供回数が少なかった自治体は、前橋市、宇都宮市、水戸市、日立市であった。高齢者人口あたりの訪問リハビリテーション提供回数が多い市は、高齢者1万人に対して訪問リハビリテーションを800回以上提供している一方、訪問リハビリテーションを提供する施設が全く無い市も複数存在する。 これらの内容について、日本健康行動科学会第19回学術大会にて発表し、ディスカッションおよび情報交換を行った。 訪問リハビリテーションは、通所リハビリテーションや通所介護(デイサービス)で実施される機能訓練といったサービスによって代替される。そのため、訪問リハビリテーションの需要を検討する際、通所施設の充実度、地価やテナント料といった通所施設の開設しやすさといった要因についても確認する必要があると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の影響により当初発表予定であった学会が延期となり、研究内容に関する議論および情報収集の時期が遅くなってしまった。学会発表による議論を研究に反映させるため、研究の進捗状況は当初の予計画りもやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度に学会発表を行った。この学会発表により得た情報を踏まえ、通所リハビリテーションや通所介護の機能訓練に関する情報を追加で収集し、既に収集済みの情報と併せて分析を進める。 追加の情報収集は6月末までに実施し、分析は8月までに実施する。 並行して論文を執筆し、成果の公表を推進する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の流行により予定していた学会が延期となり、研究の遂行および論文の執筆に遅れが生じたため次年度使用額が生じた。 次年度は、研究協力者(データ収集およびデータマイニングの一部を担当)の人件費約10万円、論文の英文校正約12万円、論文投稿費約35万円、学会参加費および旅費約7万円の計約64万円を使用する計画である。
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Research Products
(1 results)