2021 Fiscal Year Annual Research Report
Population attributable risk estimation for major cause of death associated with family history in Japanese
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19K24186
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
田中 詩織 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 研究員 (60848381)
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Project Period (FY) |
2020-02-01 – 2022-03-31
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Keywords | 家族歴 / 人口寄与割合 / 主要死因 / 日本人 / 循環器疾患 / がん / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は日本の主要死因である循環器疾患やがんの人口寄与割合を推計することが目的である。家族歴は修正不可能要因であるもの、疾病を予測するために重要な因子であり、遺伝的要因と生活の共有という環境要因が感受性に関与していると報告されている。家族歴がリスク因子として関連する疾患について先行文献で調査を行い、日本人の主要死因である循環器疾患、がん、さらに今後疾病負荷が増加することが予測される糖尿病にの3疾患を対象とした。 人口寄与割合推計のために以下の手順で実施した:1)対象疾患の家族歴の保有率の収集、2)対象疾患の家族歴により相対リスクの収集、3)日本人における対象疾患の罹患率および死亡率の収集、4)人口寄与割合の推計、5)家族歴による対象疾患の罹患数および死亡数の推計。1)については日本人対象者が1,000人以上の先行研究やコホート研究が公表している集計値を用いて、性別、年齢群別に収集した。調査年が1990~2016年と幅が広いため、2~3分類の調査年あるいは概ねの出生年で出生コホート別に集計した。保有率に関する報告数が少ないため、国際疾病分類(ICD-10)における大・中分類であるI(循環器系の疾患)、C(悪性新生物)、E10-E14(糖尿病)を対象とした。また、血縁関係の近さは1親等のみ、もしくは2親等以内とした。相対リスクについては、日本人を対象としたメタアナリシス、大規模かつ国民代表性の高いシングルコホート研究、大規模なケースコントロール研究の順に優先的に使用することとした。家族歴の人口寄与割合は循環器で約1%、がんで約0.6%であり、2005年人口動態調査の死亡数を用いると循環器疾患で約1万人、がんで1万6千人が家族歴の影響が寄与があると推計された。
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