2019 Fiscal Year Research-status Report
新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動と看護実践能力との関連
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19K24215
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Research Institution | Otemae University |
Principal Investigator |
卯川 久美 大手前大学, 国際看護学部, 准教授 (40847266)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 新人看護師 / 組織社会社会化 / プロアクティブ行動 / 看護実践能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
プロアクティブ行動は、主として経営学分野で研究されている。看護分野での研究は、申請者が新規参入者の概念分析や新人看護師のプロアクティブ行動を明らかにした研究しかない。プロアクティブ行動と新人看護師の看護実践能力との関連を明らかにすることは、看護基礎教育だけでなく、臨床での集合教育やOJT(On- the- Job Training)においても新人看護師の学習をどのように支援し、看護実践能力を高めていくのかというような能動的学習支援の在り方を検討することができる。そして、支援体制を改善することで、新人看護師が早期に対象者に対して安全な看護を提供することに繋がるとともに、新人看護師の初期キャリア形成にも良い影響を与えることができる。 【目的】この研究の目的は、新人看護師が組織社会化のなかで発揮するプロアクティブ行動と、新人看護師の看護実践能力との関連を明らかにすることである。 【研究対象】全国病院一覧データから病床数200床以上の病院を系統抽出法にて300施設抽出し、協力の同意の得られた施設の新人看護師。 (3)データ収集期間:2020年1月~2020年3月(4)調査内容:①新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動尺度20項目(卯川, 2018):信頼性・妥当性は検証されている。「1.まったく当てはまらない」から「5.とてもよく当てはまる」の5段階リッカートスケールで回答を求める。②看護実践能力自己評価尺度(Clinical Nursing Competence Self-assessment Scale: CNCSS)64項目(中山ら, 2010):信頼性・妥当性は検証されている。「4点:自信をもってできる」から「1点:自信がない」で回答を求めた。 【結果】承諾が得られた66施設の新人看護師1363名に調査票を送付し、319名(回答率23.4%)から回答が得られた。欠損値のある40名を削除した279名(有効回答率20.4%)を分析対象とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は研究依頼、データ収集準備、データ収集までを予定していた。予定通りであり、概ね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度6月までに分析を行う。分析は多重指標モデルを作成し、新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動は看護実践能力に正の関係があるという仮説を設定し共分散構造分析を行う。12月の日本看護科学学会にて発表を行う予定で、6月末までに演題を登録する予定である。
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