2021 Fiscal Year Research-status Report
新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動と看護実践能力との関連
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19K24215
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Research Institution | Otemae University |
Principal Investigator |
卯川 久美 大手前大学, 国際看護学部, 准教授 (40847266)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 新人看護師 / 組織社会化 / プロアクティブ行動 / 看護実践能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究の目的は、新人看護師が組織社会化のなかで発揮するプロアクティブ行動と、新人看護師の看護実践能力との関連を明らかにすることである。 2019年度には全国病院一覧データから病床数200床以上の病院を系統抽出法にて300施設抽出した。調査内容は、1)新人看護師の組織社会化によるプロアクティブ行動尺度:20項目5件法、2)看護実践能力自己評価尺度の達成の程度(Clinical Nursing Competence Self-assessment Scale:CNCSS:64項目4件法)、3)個人属性。多重指標モデルを作成し、新人看護師の組織社会化におけるプロアクティブ行動とCNCSSとの関連を検討した。具体的には、同意が得られた66施設の新人看護師1,363名に調査票を配布し、319名(回収率23.4%)から回答が得られた。278名(有効回答率20.4%)を分析対象とした。対象者の背景は、女性が262名(94.2%)、男性が16名(5.7%)、年齢は平均22.8歳(SD=±2.22)であった。 概念枠組みに基づき、共分散構造モデルを構成し分析を行った。結果、RMSEAが基準値を超えていたため、修正指数と改善度を参考にCNCSSの〈看護の基本に関する実践能力〉と〈健康レベルに対応した援助の展開能力〉に共分散を設定し再分析を行った。結果、モデルの適合度は、GFI=0.968、AGFI=0.936、CFI=0.985、RMSEA=0.060であった。プロアクティブ行動からCNCSSへのパス係数は0.54、決定係数は0.29を示した。2020年度に日本看護科学学会にて成果を発表した。 この結果を論文としてまとめ、投稿する予定であるが、2021年度はコロナウイルス感染症による実習期間の延長により投稿には至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染による看護学実習の期間が当初より2か月延長となり、当初の執筆に充てる時間の確保が困難となったため
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Strategy for Future Research Activity |
再度、文献検討を行い8月を目途に論文を作成し、翻訳にて英論文として年内には学術雑誌に投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
論文作成に係る費用、および投稿に係る費用として必要である。
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