2020 Fiscal Year Research-status Report
看護継続教育担当者のコンピテンシーを高めるためのWeb学習プログラムの開発
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19K24216
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
大村 由紀美 福岡大学, 医学部, 助教 (30382443)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | コンピテンシー / 看護継続教育 / Web学習 / プログラム開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、新任の看護継続教育担当者に必要なコンピテンシーと学習ニーズを明らかにし、コンピテンシーを高めるためのSelf-reflection(自己内省)の仕組みを取り入れたWeb学習プログラムを作成することである。 研究の第1段階として「新任の看護継続教育担当者のコンピテンシーの明確化のための調査」、第2段階として「学習ニーズの明確化のための分析」、第3段階として「Web学習プログラムの作成」を行う。 2020年度は、第1段階の調査として、全国の医療機関に従事する看護継続教育担当者約300名を対象に、質問紙調査を2回行い、新任の看護継続教育担当者に必要なコンピテンシーの尺度化のために、尺度の妥当性と信頼性について分析した。まず、新任の看護継続教育担当者に必要なコンピテンシーとして、必要性が高い項目の分布や獲得が難しい項目の分布を確認した。次に、項目分析、探索的因子分析、確証的因子分析を行なった結果、内容的に妥当な因子の抽出ができ、構成概念妥当性が確認できた。また、「教育ニードアセスメントツールー教育担当者用ー(服部,舟島,2015)」との相関が認められ、医療機関の教育担当者に求められるコンピテンシーとして妥当と判断した。さらに、尺度の信頼性係数は基準より高く、1回目調査と2回目調査の尺度総得点の級内相関係数を分析し基準より高い値を示したことから、尺度の信頼性について確認できた。 第3段階の「Web学習プログラムの作成」については、学習ニーズと新任の看護継続教育担当者に必要なコンピテンシーの項目、文献検索によるプログラム例と照らし合わせ内容を検討している。専門業者と連携し、専用ホームページとMoodleを使ったWeb学習システムを構築中である。 今後は、第3段階の「Web学習プログラムの作成」を中心に、プログラム原案の作成、eラーニングシステムの構築を引き続き行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度に一部研究計画を変更したことから、第1段階の調査時期が遅れたため当初2年計画であったが3年計画に変更した。現在、第2段階の研究まではおおむね順調に進んでいるが、第3段階の学習プログラムの原案作成と、eラーニングシステムの構築に時間がかかり、やや遅れている。eラーニングシステムの構築においては、受講者がリフレクション(自己内省)しやすいように、入力のしやすさや振り返りのしやすさを重視しているため、適切なツールを探し、組み込むのに時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、2020年度までに得られた研究成果から、Web学習プログラムの原案について専門家との検討を進める。
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Causes of Carryover |
当該助成金が生じた理由:研究計画を2年間から3年間に変更し、3年目である2021年度に第3段階の研究を実施するためである。また、2020年度に計上していた旅費に関して、会議や学会の開催は全てオンラインで実施されたため、旅費が発生せず、2021年度に繰り越している。 使用計画:Web学習プログラム原案の作成、専用ホームページやeラーニングシステム構築費用、管理費用として使用する予定である。
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