2023 Fiscal Year Annual Research Report
心臓デバイス植込み患者の生活リズムに基づく生活調整・看護支援の検討
Project/Area Number |
19K24227
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大岸 文美 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (50848439)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | 心臓デバイス植込み患者 / 生活リズム / 看護 / 生活の質 / 活動 / 睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
心臓デバイス(ICD, CRT-D)は致死性不整脈による突然死を予防し、心不全の症状を軽減する一方、社会生活の制限やうつの問題が指摘されている。本研究は、心臓デバイス(ICD, CRT-D)植え込み患者の生活リズムに焦点を当てた看護支援の検討を行うために、体動センサーを用いて日中の活動と夜間の睡眠を調査し、周期回帰分析によって生活リズムの実態を調査した。新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、研究期間を2年間延長した。 2022年度は中途成果として、心臓デバイス込み患者の身体活動の実態と関連要因を探索的に分析した結果を、日本心臓リハビリテーション学会学術集会にて示説発表した。その内容は以下である。『分析対象者は54名で、平均67.11歳、ICD34名であった。1日の活動における活動強度別割合は、座位活動(1.5Mets以下)69.8%、低低活動(1.5~2.0Mets未満)19.3%、高低活動(2.0~3.0Mets)8.3%、中等度活動(3.0Mets以上)2.5%であった。中等度活動は、PSQI-J得点と疲労感で関連があった。デバイスの種類や作動歴等との関連はなかった。以上より、座位活動が多くを占め、中等度活動と主観的睡眠の質や疲労感との関連が認められたことから、身体機能に合わせた活動調整支援により睡眠の質や気分状態の改善につながる示唆が得られた。』 2023年度は心臓デバイス植込み患者の睡眠の質と活動休息パターンの関連について分析を行った。結果の概要は以下の通りである。『分析対象者を、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI-J)を用いて睡眠良好群(19名)と睡眠不良群(35名)に分類し、2群間の活動休息パターンを比較した。その結果、睡眠不良群は睡眠良好群よりも活動強度の平均と振幅(活動強度の幅)が有意に低かった。』本結果は論文にまとめ発表予定である。
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