2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of psychological safety scale for patients and families as promoting factors of a patient and family engagement in medical safety.
Project/Area Number |
19K24253
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
荒神 裕之 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任教授 (40840509)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 心理的安全性 / 患者参加 / 患者中心の医療 / チーム医療 / 患者安全 / 医療安全 |
Outline of Annual Research Achievements |
医療分野における心理的安全性の結果を踏まえ、心理学分野での心理的安全性に関する理論的背景をもとに作成した患者・家族の心理的安全性の測定尺度の候補である30項目の質問項目について、インターネット調査会社に委託して信頼性と妥当性を検証する目的で質問紙調査を実施した。調査は、2021年6月にインターネット調査会社の20-80歳代の登録者のうち、性・年齢階級で層別抽出した全国の3857人を対象に行い、採択基準に該当し除外基準に該当しない1505人を解析対象として患者・家族の心理的安全性の測定尺度の信頼性及び妥当性に関する検証を行った。因子分析により30項目のうち、8項目の質問を除外し、4因子、22項目に質問項目を精選した。具体的には、「医療者とのチーム(5項目)」「医療者の理解と配慮(6項目)」「医療者との良好でない関係性(7項目)」「医療者への信頼(4項目)」の構造であり、いずれの質問項目においても天井効果及び床効果も認めなかった。また、信頼性についても、質問票全体及び各因子で、クロンバックα=0.835から0.937の範囲にあり良好な結果が得られた。現在は、これら解析結果に関する研究論文の投稿準備中である。 次に、インターネット調査で得られた個別質問項目の結果に基づき、患者・家族の心理的安全性に関連する内容として、「患者本人が通院・入院で認識するエラーやトラブルの頻度や内容に関する疫学的調査」の解析を行った。この結果については、第80回日本公衆衛生学会総会においてポスター発表を行った。加えて、患者・家族の心理的安全性に密接な関わりを持つ医療従事者の心理的安全性に関連して、医療従事者のピアサポートに関する冊子の刊行を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年からの新型コロナウイルス感染症蔓延に伴い、予定していた調査方法をインターネット調査に切り替えたため、調査開始が遅れ全体の計画に大幅な遅延を生じた。しかしながら、現時点で調査と解析は完了し、現在は、最終成果物である研究論文の投稿準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
大幅に遅延していた調査と解析は完了したため、最終成果物である研究論文の投稿を完了させる。
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Causes of Carryover |
最終成果物である研究論文の投稿を控えているため、研究論文投稿に係る費用及び関連する学会等での発表に関連する費用が必要であるため
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Research Products
(2 results)