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2019 Fiscal Year Research-status Report

Understanding stretch-shortening cycle from the view point of resonance

Research Project

Project/Area Number 19K24281
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

竹下 大介  東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (60847060)

Project Period (FY) 2019-08-30 – 2021-03-31
Keywords筋-腱複合体 / 共振 / 伸長-短縮サイクル / 振動刺激 / 伸長反射
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、弾性を持つ腱組織に筋線維からの周期的な外力が加わる強制振動という力学の理論から、反動動作の理解を試みる。連続的な底背屈運動において、3ヘルツ程度の運動時に下腿三頭筋筋線維の長さ変化が小さくなり、共振が起こることが明らかになっている。運動中の筋-腱複合体おいて、共振時には筋線維の収縮速度が小さくなり速度-力関係の点から有利であるため、反動動作のパフォーマンスの向上が期待される。その一方で、筋線維長変化が関節角度変化に対し小さくなるため、反動動作の遂行において重要とされている伸張反射の貢献は小さくなると考えられる。本研究の目的は、逆ダイナミクス、Ia線維の活動を選択的に誘発する振動刺激を用いた疲労実験、筋骨格系と神経系のシミュレーションを遂行することで、運動の動作速度とパフォーマンス、筋線維のダイナミクス、伸張反射の貢献度の関係を明らかにすることである。
強制振動の理論が歩行や走行など足部が接地と離地を繰り返す動作に対しても適用可能かは明らかにされていないため、2019年度はホッピングのような離地を伴う運動においても共振に似た現象が見られるかを検討した。下腿三頭筋における筋-腱複合体の力学モデルを定式化し、理論計算とシミュレーションを行った。接地時間が長い時は筋線維の長さ変化と筋-腱複合体全長の変化が同位相かつ同じような振幅で変化した。その一方で、接地時間が短い時には筋線維の長さ変化と筋-腱複合体全長の変化が逆位相となった。この時、筋線維の振幅は筋-腱複合体全長の振幅よりも大きくなり、筋の速度-力関係から非常に不利な状況であると示唆された。さらに、両者の中間の接地時間において筋線維の長さ変化が筋-腱複合体全長に対して非常に小さくなる最適な接地時間が存在することが明らかになった。また、最適な接地時間は接地時の速度や接地中の圧力中心の位置などに依存することが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実験の進捗は予定より若干遅れているが、理論解析による結果は強制振動の理論を歩行や走行など接地と離地を繰り返す運動に応用出来る可能性を示唆するものであり、大きな進歩が得られたと考えられる。

Strategy for Future Research Activity

シミュレーションで得られた筋線維長変化の接地時間に対する依存性に関して動作解析を用いて実験的に検証する。また、振動刺激を用いたIa線維の疲労実験のために適した刺激時間や強度などを決定し、逆ダイナミクスを用いて推定した筋線維長変化と合わせて、反動動作を用いた運動における伸張反射の役割について知見を得たい。

Causes of Carryover

2019年度は理論研究で興味深い結果が出た一方で、実験研究はやや予定より遅れ気味であった。そのため、被験者謝金に予定していた費用を使用しなかったため次年度に使用予定である。また、コロナウイルスの影響で参加予定だった学会が延期になったため旅費も使用しなかったが、次年度の学会参加に使用予定である。

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Published: 2021-01-27  

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