2021 Fiscal Year Annual Research Report
Building health behavior models in daily life to guide the development of just-in-time adaptive interventions
Project/Area Number |
19K24283
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
金 鎭赫 静岡大学, 情報学部, 講師 (00735095)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | Just-in-Time適応型介入 / 身体活動度 / 睡眠 / 気分 / 心身の健康 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日常の健康関連データを実時間でサーバーに蓄積し、状況に応じてフィードバック情報の送信が可能な健康管理システムの開発を目的としている。具体的には、日常生活下で健康(主に身体活動度と睡眠)に否定的な影響を与える要因や異常を検知した時に適切なタイミングでターゲットとなる制御変数を必要な量だけ介入する具体的な方法を提案することである。そのため、日常の行動的・生理的指標や心理的要因、社会環境的要因を多角的に測定し、それらの関係性や因果性を検証してきた。 身体活動に関する研究では、先行研究では自明ではなかった気分の悪化と身体活動低下の前後関係について、疲労感、興味(interested)のような覚醒度(arousal)が低い時は、次の1-2時間の身体活動の上昇と座位時間(sedentary behavior)の減少のような身体活動への悪影響を示した。さらに、身体活動と気分の関係において、行動文脈が影響していることが示された。屋外で他者と一緒に行う身体活動は、短時間の軽いレベルのものであっても気分改善につながることがわかった。身体活動のような健康関連行動を介入を行う際は、心理状態の種類や行動文脈による支援が重要であることを示唆する研究成果といえる。 睡眠に関する研究では、睡眠と気分の相互関係を検証した。否定的気分 が高い日の夜には、普段よりも長い睡眠を取ることが示された。また、普段よりも長い睡眠時間が翌朝の高い肯定的気分を予測した。さらに、一日の否定的気分が普段よりも高いと睡眠が不規則的になることが示され、睡眠が普段よりも規則的だった翌朝の否定的気分は有意に低くなることが明らかになった。本研究により、単に十分な睡眠時間を確保するだけでなく、睡眠規則性など個人に適時適切な睡眠介入を行う必要があることが示唆された。
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