2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K24289
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
吉田 雄大 東北学院大学, 人間科学部, 准教授 (20754683)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | 機械学習 / スポーツ技能評価 / 投動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,機械学習を用いて投動作の技能を評価する手法を開発することを目的とした.本年度は,機械学習モデルの作成ならびに検証を行った.また,画像認識タスクにおいて画像内のどの箇所が推測の根拠となったかを可視化する手法であるGrad-CAMを用いて,機械学習がどの部分に着目して投動作の画像を判別しているかについて検証を行った. 投技能が高いと考えられる野球部に所属する男子大学生24名(野球群),投技能が低いと考えられる野球経験のない男女大学生29名(一般群)の計53名から,記録の不具合試技などをのぞいた532試技分の投球動画から,投動作の特徴的な局面である非投球側下肢(ステップ足)が接地した局面の静止画を抽出した532枚分の静止画によりデータセットを作成した.すべてのデータを学習用データ(野球群:16名,一般群:20名),テスト用データ(野球群:8名,一般群:9名)とに分けた.モデルには高精度のCNNを学習できるResNet-152を採用し,出力を2値に変更した.学習データ,検証データを用いてResNet-152のファインチューニングを実施し,過学習の抑制のため,学習データにデータ拡張を実施した.モデルの精度を検証した結果,Accuracy:0.95,Precision:0.99,Recall:0.91,F1 score:0.95と概ね良好な結果であった.また,Grad-CAMを用いた推測根拠の可視化ヒートマップでは,野球群の体幹部分に注目していることが示唆された. これらの結果を総括すると,本研究で作成したモデルは精度が高く,機械学習を用いることで投動作技能の高低を判別できる可能性が示された.また,Grad-CAMを用いた推測根拠の可視化では体幹部分で技能の高低を判別していることが示唆されており,機械学習を用いた技術指導などに発展できる可能性も示された.
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