2023 Fiscal Year Annual Research Report
ゲーミフィケーションを用いたジョブ・クラフティング促進介入の心の健康への効果検討
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19K24292
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
櫻谷 あすか 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任講師 (70845461)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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Keywords | ジョブ・クラフティング / ゲーミフィケーション / 生産性 / ワーク・エンゲイジメント / 心理的ストレス反応 / プログラム満足度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ゲーミフィケーションを用いたジョブ・クラフティング(以下JC)促進プログラムを開発し、その効果検討をすることを目的とした。令和5年度は、令和4年度までに開発したジョブ・クラフティングカードゲームプログラムを、日本の労働者59名を対象に実施し、単群の前後比較試験を実施した。 1)介入プログラムの開発:完了 2) 介入プログラムの運用のためのスタッフのトレーニングおよびWeb 調査システムの準備:完了 3)介入研究の準備および実施:2023年9月に、本研究の介入研究計画について、東京大学大学院医学系研究科・医学部の倫理委員会から承認を得た。その後、日本の2企業の社員を対象に参加者の募集を行い、59名が本研究に参加をした。参加者には、本研究で開発したJCプログラムを提供した。90-120分の集合研修2回と研修後のメールフォローによって構成される。当初、オンライン版プログラムのみを提供する予定だったが、協力企業の意向により、一部対面形式での実施に切り替えた。アウトカム指標として、介入前、介入直後、および介入後1カ月時点のワーク・エンゲイジメント、心理的ストレス反応、ジョブ・クラフティング、および仕事の生産性を、自己記入式の質問票にて聴取した。また、プログラムの定性評価として、満足度や負担感についても聴取した。混合効果モデルの結果から、いずれのアウトカムにおいても統計的に有意な結果は得られず、効果量も小程度であった。一方、サブグループ解析の結果、プログラム満足度の高い群において、仕事の生産性の有意な向上(p<0.01)、加えて、プログラム負担感が低いと回答した群においても、有意傾向の向上が確認された(p=0.058)。本研究結果を2024年5月の日本産業衛生学会にて発表予定である。
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Research Products
(10 results)