2022 Fiscal Year Annual Research Report
筋グリコーゲン量の急速な減少・回復の繰り返しを強調した持久性トレーニングの効果
Project/Area Number |
19K24303
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
小島 千尋 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ研究部, 契約研究員 (00845878)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 筋グリコーゲン / 持久性パフォーマンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終的な目的は、筋グリコーゲンを意図的に増減させることでより効率的に筋グリコーゲン量を増加させる持久性トレーニングの効果を検証することであった。その目的の達成のため研究課題の1つとしていた、筋グリコーゲンを増加させる効率的な軽運動を明らかにすることを目的とした。 男性トライアスロン選手5名(25.2±4.3歳、172.6±5.8cm、62.4±5.2kg)を対象に、トライアスロンを想定した高強度運動を実施した後、安静を維持する条件(CON)と軽運動を実施する条件(EX)の2条件をクロスオーバーデザインで実施した。トライアスロンを想定した運動では、バイクによる10分間のタイムトライアルとトレッドミルでのランニング運動(1キロ3分15秒のペース)を組み合わせた運動を実施した。その後、EX条件では高強度運動終了3時間後において軽運動(50%HRmaxでの45分間の自転車ペダリング運動)を実施した。それぞれの条件において、高強度運動前、運動直後、運動終了6時間、24時間後の4回にわたり筋グリコーゲン量およびVAS法による主観的指標(疲労感、筋痛)を評価した。また、運動前および運動終了後においては、体重および飲水量を測定した。その結果、両条件ともに筋グリコーゲン量は高強度運動に伴い低下したが、その変化に条件間の大きな変化の差はみられなかった。また、VASによる主観的な疲労感および筋痛においても運動に伴う変化はみられたものの、条件間で変化に差はみられなかった。 本研究の着眼点は、より効率的な筋グリコーゲン量の回復方法の開発に寄与する可能性のあるものであるが、食事のタイミングや運動の強度・時間などを再検討する必要がある。
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