2019 Fiscal Year Research-status Report
脳梗塞慢性期の運動機能回復にLynx1が果たす役割の解明
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19K24312
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中西 徹 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (00848492)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 脳卒中 / 神経可塑性 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、Lynx1が脳梗塞慢性期の運動機能回復に果たす役割を明らかにすることである。本年度において、まずPhotothrombosisによる脳梗塞モデルマウスを作製し、運動野を中心とした梗塞巣を確認した。また、in situ hybridization法により、Lynx1の運動野ニューロンでの発現を確認した。さらに、Real-time PCR法により、Lynx1は脳梗塞後、梗塞巣周囲において経時的に発現変動していることが明らかになった。これらの結果は、Lynx1が脳梗塞後に生じる神経細胞の代償的な構造変化に関与している可能性を示唆している。今後は、Lynx1の発現を抑制するとともに、二光子励起顕微鏡を用いた生体内の経時的観察や運動機能評価試験を行い、Lynx1による脳梗塞後の運動機能回復への寄与を明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Lynx1の発現細胞や、脳梗塞後の発現レベルの変化を確認することができた。また、二光子励起顕微鏡を用いて、生体内の運動野第5層ニューロンの樹状突起上スパインを長時間観察することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、Lynx1の発現をmiRNAにより抑制し、脳梗塞後の運動野第5層ニューロンのスパインターンオーバーが変化するのかを検証する。また、Lynx1の発現抑制によって運動機能の回復が変化するのかを検証する。
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