2020 Fiscal Year Annual Research Report
春植物の開花がもたらす文化的生態系サービスの定量的評価
Project/Area Number |
19K24382
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
柴田 嶺 新潟大学, 自然科学系, 助教 (00802654)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 生態系サービス / 文化的サービス / レクリエーション / ソーシャルメディア分析 / ビッグデータ / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではソーシャルメディアに投稿されたビッグデータから新潟県内に位置情報が付与された投稿を抽出し、その時空間分布パターンを定量的に評価した。雪解けと同時に咲く春植物(オオミスミソウ、カタクリ、ミズバショウ)に関連した内容の投稿が3から5月に低標高の二次林周辺で増加し、6月以降になると春植物以外の開花に関する投稿が高標高の天然林周辺で増加するパターンが検出された。一方、植物の開花以外も含めた合計投稿数については人口密度やアクセス性との関係性が強く、自然景観の要素との関係性や特徴的な季節変動は見られなかった。また、春植物群生地の周囲において開花期間とそれ以外の期間におけるソーシャルメディアへの合計投稿数の差は見られなかったが、開花期間には春植物に関連した内容の投稿が増加した。これらの結果から、春植物の開花は①文化的サービス(レクリエーション)利用者数の増加への貢献は部分的であるが、②文化的サービス利用の質的な面での貢献が大きいことが示唆された。
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Research Products
(2 results)