2021 Fiscal Year Research-status Report
Creative Writing Education, Literature and Popular Culture in Cold War East Asia
Project/Area Number |
19KK0010
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉原 ゆかり 筑波大学, 人文社会系, 教授 (70249621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有光 道生 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 准教授 (30715024)
千葉 洋平 中京大学, 国際学部, 講師 (30802821)
越智 博美 専修大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (90251727)
吉田 恭子 立命館大学, 文学部, 教授 (90338244)
Larson Michael・William 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 訪問講師 (10840184)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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Keywords | 冷戦 / 文学 / 大衆文化 / 東アジア / 文化外交 / ジェンダー / 創作教育 / 図書館行政 |
Outline of Annual Research Achievements |
有光は、アフリカ系アメリカ人作家と創作プログラムに関する先行研究を集め、渡米調査の準備を進めた。 越智は Creative writing プログラムと近い関係にあった文学雑誌Kenyon Reviewの二代目編集長MacauleyについてAmerican Studies Associationで中間的な成果を発表した。創作文学プログラムと深い関係をもつアメリカ研究プログラムに関する英語論文を発表した。千葉は、雑誌 College English やThe Journal of General Educationを中心に大戦後における人文学とライティング指導についての議論を調査した。また学会にて調査結果の一部を発表した。Larsonは初秋にアメリカにあるOctavia ButlerとUrsula Le Guinの公文書資料館を訪問した。吉田は翻訳研究の観点から文化政策が文芸翻訳に与える影響、そして文化政策がいかに翻訳を利用し、また翻訳が文化政策への間接的抵抗の手段となった事例について研究を進めた。吉原は、東南アジアおよびヨーロッパにおける創作プログラムに関して専門知識を有する研究者と連絡をとりながら、日本の地方公共図書館長を務めつつロックフェラー財団や国務省の援助を得て渡米した島尾敏雄・椋鳩十などの創作作家についての調査を進め、公共図書館で推進された作文教育について調査した。フィリピン出身の小説家でありフィリピンにおける創作文学プログラムの始祖であるN.V.M.Gonzalezに関する英語論文を発表した。 2022年3月5日、アメリカ、フィリピン、台湾、日本の研究者が登壇する Online Forum on the Cultural Cold Warを開催した。 2022年3月6日、オンライン会議「女性ライブラリアンの歴史に光をあてるー課題と展望」を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COV-19のため、予定していた海外における資料調査・研究打ち合わせ、対面による研究集会をすべてキャンセルせざるを得なくなったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
有光は引き続き先行研究や関連した分野の研究を渉猟する。越智は スタンフォード大学のWallace Stegnerのcreative writing プログラム運営についての資料の調査にStanford 大学に出向く。千葉は、東アジアにおけるI. A. Richardsのベーシック・イングリッシュの影響を精査するとともに、一般教育や高等教育における作文コースを開発したシカゴ大学とアイオワ大学との知的交流を調査する。Larsonは渡米準備のための先行研究調査を進め、夏頃から国外研究や学会に参加予定。吉田は、ポール・エンゲルのアイオワ大学赴任以前、オックスフォード大学留学時代の知的文学的交流についての調査、および冷戦期の文芸翻訳についての調査を継続する。吉原はスタンフォード大Stegnerの1950年アジア講演旅行とcreative writing プログラムの関係につき調査を続行する。アイオワ大学やスタンフォード大学の創作文学プログラムに参加した、アジアの創作文学者についての調査に着手するため、現地研究者と共同でフィリピン大学、国立台湾大学で調査を行う。 COV-19情勢が沈静することが望まれる秋以降に、本研究の主要なパートナーであるアイオワ大学を本研究参加者全員で訪問し、研究集会を開催、資料調査を行い、英語論文集出版に向けての予備討議を行う。
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Causes of Carryover |
COV-19のため、予定していた海外調査・海外国際学会への参加をすべてキャンセルせざるをえなくなったため。COV-19による渡航制限が軽減されることが望まれる夏以降、本研究の主要なパートナーであるアイオワ大学を初めとし、創作文学教育で中心的な役割を果たしたスタンフォード大学やシカゴ大学で、創作文学・文学・大衆文化に関する海外アーカイブ調査を行う。アメリカで創作文学プログラムに参加した東アジア作家についての調査を、フィリピン、台湾で行う。夏以降、海外で開催される国際学会で、研究発表を行う。 本研究参加者および関係者で、対面の研究集会を行う(国内)。三浦清宏、宮本陽一、木島始など、アイオワ大学創作文学プログラムに参加した日本人作家・研究者についての、国内に所蔵される資料の調査を進め、アイオワに所蔵される資料との照合を行う。春、創作文学・文学・大衆文化の専門家を日本に招聘し、国際学会を開催する。 C0V-19のため、海外渡航や海外からの招聘が難しい状態が継続した場合、オンラインによる研究集会や、文献調査、海外アーカイブからの資料取り寄せなどの方法で、研究を進める。
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Research Products
(29 results)
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[Book] Asian English2021
Author(s)
Yukari Yoshihara
Total Pages
325(うち16+20)
Publisher
Palgrave Macmillan
ISBN
978-981-16-3512-0
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