2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of Decentralized Open Valuenetworks using Blockchain
Project/Area Number |
19KK0037
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
堀内 恵 中央大学, 商学部, 教授 (20338651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 智 山梨学院大学, 経営学部, 教授 (90162700)
五十川 陽 千葉経済大学, 経済学部, 講師 (40852760)
前田 瞬 活水女子大学, 健康生活学部, 講師 (40758984)
安積 淳 拓殖大学, 商学部, 准教授 (10348302)
福田 賢一郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (10357890)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2025-03-31
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Keywords | REA ontology / 実態調査 / トリプルビュー / MERODE / スマートコントラクト / アクションデザインサイエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度である2019年度は,下記の研究活動を進めた. ①2020年度夏に実施する岩手県遠野市の木材産業の実態調査および遠野ブロックチェーンワークショップを実施するための事前訪問調査を実施した(2019年12月16日~20日).本調査での訪問先(遠野市農林課,リッチヒル遠野,協同組合遠野グルーラム,遠野地方森林組合,遠野みらい創りカレッジ等)を確定するとともに,訪問調査の計画を立案した. ②共同研究者のSaint-Louis University, BrusselsのWim Laurier准教授と共同開発したバリューネットワークにおける共有取引モデルについて,ブロックチェーン環境下で稼働するモデルに変換するためのMERODE スマートコントラクトジェネレーター構築について,定期的に議論をしている. ③共同研究者の清水智教授と共同開発した「ビジネス取引のステートマシン」について,ブロックチェーン環境下で稼働するプロトタイプ開発に着手した. ④研究代表者の堀内は,若手研究者である千葉経済大学の五十川陽専任講師と中央大学国際情報学部の博士課程の荘氏に対して2回にわたって,本研究のカギになる「REA ontology」,売手の視点,買手の視点,および独立の視点を同時に支援する取引モデル(トリプルビュー)について説明するとともに,若手研究者の研究課題との関係性について議論をした. ⑤中央大学企業研究所主催の公開研究会において,当該分野における第一人者である児玉公信氏を招聘して研究会を開催した.児玉氏には,「クラウド時代における基幹系システムの新しいパラダイム」というテーマで報告してもらうことで,現在の取引処理システムにおける課題と,その課題解決に向けてブロックチェーンの取引モデルのカギにもなるREAモデルとTEAモデルのクラウド環境下における在り方について理解を深めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスによる影響で,3月から大学に入校することや,計画していた岩手県遠野市の木工団地への訪問調査および長野県茅野市の日本ジビエ振興協会訪問調査を実施することができなかったために,現在の進捗状況はやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスによる影響で,2020年7月末に実施を予定している岩手県遠野市の木工団地への訪問調査ならびに遠野ブロックチェーンワークショップが来年度に延期となった.また,4月に発出された緊急事態宣言のために,計画していたモデル化の実験が実施できない状況が続いている.こうした状況においても,オンラインでは通常の研究会の開催は可能である.ただし,ホワイトボードを使って議論しつつその議論に基づいて特別のモデル構築のための情報環境を前提とする実験を行うことは難しい.遅れてしまった研究計画の実施は,訪問先ならびに研究協力者の予定を踏まえて,できるだけ早い時期に再調整するつもりである.ただし,その実施が遅れてしまう可能性が高い.従って,この間はそれぞれが実施できる文献調査,オンラインで実施できる勉強会,および個別実験を行いつつ研究を進めていく予定である.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,新型コロナウイルス伴う非常事態宣言が発出されたために,2020年3月に実施する予定であった岩手県遠野市の木工団地への訪問調査が実施できなかったためである. 新型コロナウイルスの状況を考慮しつつも,2020年度に計画通り訪問調査を実施する予定である.ただし,状況が好転しない場合には,さらに1年延期して2021年度に集中的に調査を実施する予定である.
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