2022 Fiscal Year Annual Research Report
再構成型概念マップを用いた相互知識伝達法の協調的知識構築への適用による適応的支援
Project/Area Number |
19KK0052
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
林 雄介 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (70362019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平嶋 宗 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (10238355)
山元 翔 近畿大学, 工学部, 講師 (90735268)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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Keywords | 協調的知識構築 / 適応的支援 / 再構成型概念マップ / 学習科学 / 学習工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,代表者グループによる再構成型概念マップの枠組みを海外共同研究者であるカナダ,トロント大学のScardamalia教授らのグループによって開発・運用されているKnowledgeForumに統合し,従来は難しかった協調的な知識構築における適応的な学習支援を実現することである.このために,再構築型の概念マップを用いて,概念マップを作成するための概念と関係を表すキーワードを提供することによって,学習者の学びをガイドすると共に,キーワード間の関係の違いを利用し,個々の学習者の考えに含まれる意味をより細かく捉え,キーワードや関連性の有無よりも深いレベルで処理することで適応的な支援を実現する.本研究で明らかにすることは,文章や図・表・概念マップなどの図的表現の「参照」よりも概念マップの「再構成」の方が学習者間の知識の向上・共有に有効であること,さらに,それがその後の知識構築活動における漸進的問題解決につながることの二つである.海外共同研究者グループのリーダーであるカナダ,トロント大学のScardamalia教授らの提案している知識構築活動の原理に即した支援を代表者グループの持つ再構成型概念マップの仕組みを利用して適応的な支援をICTによって実現することが本研究課題の目的である.これを検証するために,再構成型概念マップを組み込んだシステムを開発し,それを使って実践的に授業の中で利用することによって知識構築活動に対する貢献を評価する.本年度は,学習者がキットビルド概念マップでの概念マップ作成時に命題毎にコメントを作成して教師が参照できる機能,グループ学習でキットビルド概念マップを利用して学習者同士が作成した概念マップを参照しあい比較・統合できる機能を設計し,システムとして実装した.補助事業期間全体を通じて有効性検証まではできなかったが,課題を明確にして実装することができた.
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Research Products
(2 results)