2020 Fiscal Year Research-status Report
Improving children's health literacy in three disaster-prone countries in Asia: implementation and evaluation of a creative health intervention
Project/Area Number |
19KK0060
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
後藤 あや 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00347212)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 聡子 郡山女子大学, 家政学部, 准教授 (10551129)
郡山 千早 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30274814)
村上 道夫 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (50509932)
弓屋 結 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90769481)
|
Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2023-03-31
|
Keywords | ヘルスリテラシー / 母子保健 / 国際保健 / 健康教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本国際研究は災害多発地域であるアジア3カ国(日本、カンボジア、インドネシア)を対象に、学童期の子ども達が主体的に健康と地域とのつながりについて考えられるヘルスリテラシー(健康情報を理解して使う力)の向上を目指す。具体的には、英国のクリエイティブ・ヘルスを参考に、地域の文化(料理実習や演劇など)を介した参加型健康教育プログラムを立案、災害多発地域のアジア3カ国で実践する。最終成果物として、クリエイティブ・ヘルス健康教育の教材パッケージを作成する。2年次の成果は以下の5点である。 1. 初年度に作成したワークショップを実践して評価する研究計画を、主幹大学の倫理審査に申請して承認を得た。 2. COVID-19蔓延の状況を鑑みて、オンラインや家庭で活用できる健康教育ツールを作成して配布した。これは感染症予防と休校で在宅生活が長引いている児童の健康保持の観点から、新たに加えた活動である。本事業で作成した資料を、同様のアフリカの事業で作成した資料と比較する事例比較研究も実施した。 3. COVID-19感染予防に配慮しながら、日本の小学校2校で先行してワークショップを行い、前後評価を行った。児童の授業満足度は高く、参加前後で健康や食物に対する前向きな気持ちが高くなり、その変化は年齢や性別に関連していた。 4. 他2か国に段階的に適応させていくための準備として、日本でのワークショップの記録素材を用いて、学校教員用チュートリアル視覚資料(日英で解説)を作成した。 5. インドネシアとカンボジアのフィールド関係者、英国の協力者とは、オンラインやメールで研究検討を継続した。インドネシア語の資料作成、インドネシアとカンボジアの料理実習メニュー考案も開始している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年次前半はCOVID-19蔓延の状況を鑑みて、健康教育ツールの作成を行った。また、初年度に計画したワークショップを実践して評価する研究計画について倫理審査の承認を得た後、年度後半に感染症予防に配慮しながら、日本の小学校2校でワークショップを実施した。ワークショップを他2か国でも展開する準備として、日本2校での記録を用いて学校教員用チュートリアル視覚資料を作成した。予想以上の成果としては、年度前半に行った健康教育ツールの作成について、その過程をアフリカの事業と比較する事例研究を行い、論文掲載に至った点である。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度の計画は以下のとおりである。 1. 2年次に作成した学校教員用チュートリアル視覚資料の解説資料を作成、印刷し、視覚資料と一緒に関係者に配布する。その際に、各フィールドでワークショップを実施するにあたっての意見を教員から聴取する。 2. 日本での先行実施を継続し、他2か国に段階的に適応させていく。その際に、COVID-19蔓延の状況を考慮して、実施方法を工夫する。 3. 日本での実践の評価結果について公表を進める。
|
Causes of Carryover |
COVID-19により各国でのフィールド活動が制限され、全体的に支出が予定より少なくなった。 来年度に持ち越した金額は、介入実施の旅費等で支出予定であるが、COVID-19蔓延の状況により、オンラインによる介入の工夫を考案する、健康教育ツールの作成を継続する等、支出を変更する可能性もある。
|
Research Products
(8 results)