2021 Fiscal Year Research-status Report
Intermittency due to hetero-chaotic property and its inference
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19KK0067
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
齊木 吉隆 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 教授 (20433740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 博樹 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (00467440)
小林 幹 立正大学, 経済学部, 准教授 (10547011)
犬伏 正信 東京理科大学, 理学部第一部応用数学科, 准教授 (20821698)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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Keywords | 力学系 / 機械学習 / ヘテロカオス / 非双曲ダイナミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
ヘテロカオスとは,稠密軌道をもつひとつのカオス的不変集合に不安定次元の異なる周期点がそれぞれ稠密に存在する力学系ならびにそのカオス的不変集合をさす.本研究課題は,ヘテロカオス性に由来する間欠性に着目し,機械学習も援用して予測に繋げることを目指している.2021年度は,研究代表者の齊木吉隆(一橋大学),研究分担者である高橋博樹(慶應義塾大学),相手国共同研究者であるJames A. Yorke氏(メリーランド大学)の三名で共同研究を実施してある具体的な力学系がヘテロカオス性をもつことなどを示した論文の改訂を進めたところ,査読付き国際誌Nonlinearityに採択,掲載された. また,その力学系を少し修正して更に滑らかさを与えた3次元ヘテロカオス写像の安定多様体と不安定多様体の交わりを考察して,そのハウスドルフ次元を見積もり,その次元が十分大きいことによって,その写像のヘテロカオス性が摂動に対して頑強であることを確認した2020年度までの結果を用いて論文執筆を進めた. 同じメンバーで新たにこれまであまり着目されてこなかった非双曲構造をもつ2次元写像であるTwisted baker写像を提案して,実固有値をもつ周期点のみならず,複素固有値をもつ周期点が稠密に存在することを明らかにした. また,研究代表者の齊木ならびに研究分担者である小林幹(立正大学)らは,非双曲的力学系のうち安定多様体と不安定多様体の接構造が存在する力学系に対してデータ軌道力学系モデリングが可能であること示す結果をまとめた論文を執筆して国際査読誌Physical Review Eに投稿し,採択,掲載された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヘテロカオスを中心とした非双曲ダイナミクスの理論研究,機械学習が順調に進展し,国際論文誌に掲載された.
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスの世界的感染状況が十分改善されておらず,対面による共同研究が行えなかったが,状況が改善されれば出張をおこなって共同研究を加速,拡大させたいと考えている.一方,対面による共同研究とは独立にオンラインによる共同研究を継続的に実施予定である.
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Causes of Carryover |
コロナ感染症が世界的に収まらなかったため,相手国研究者を訪問する出張を実施することが出来なかった.2022年度以降に出張して対面による共同研究の可能性を模索するとともに,代替の方法で共同研究の促進に努める.
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Research Products
(14 results)