2021 Fiscal Year Research-status Report
Precision Cosmology from the HSC-SSP optical and eROSITA X-ray surveys
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19KK0076
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡部 信広 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 准教授 (00436073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 聡 国立天文台, 先端技術センター, 教授 (20290885)
田中 賢幸 国立天文台, ハワイ観測所, 准教授 (50589207)
大栗 真宗 千葉大学, 先進科学センター, 教授 (60598572)
樋口 祐一 近畿大学, 理工学部, 研究員 (60770815) [Withdrawn]
鳥羽 儀樹 京都大学, 理学研究科, 研究員 (40825957)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2025-03-31
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Keywords | 観測的宇宙論 / 銀河団 / 弱い重力レンズ効果 / 光学撮像観測 / X線観測 / 活動銀河核 |
Outline of Annual Research Achievements |
eROSITAで発見されたX線観測量とすばる望遠鏡HSCサーベイの光学測光観測の観測量の比較を行なっている。今後の研究の発展において重要になる幾つかの基本的な物理量の比較を行なっている。 X線全天サーベイの最終的深さに到達する初期観測領域であるeROSITA Final Equatorial Depth Survey (eFEDS)領域の多波長研究を行っている。140平方度のeFEDS領域で発見されたeFEDS銀河団に関する論文2本、eFEDS銀河団の弱い重力レンズ質量測定に関する論文1本、弱い重力レンズ効果で発見された銀河団のX線フォローアップ観測の論文を1本、活動銀河核に関する論文を1本の合計5本の論文が受理された。それぞれ発見された銀河団の光学的特徴とX線観測量の相関を明らかにした。弱い重力レンズ質量については高度な計算方法に基づいてX線フラックスから推定することができた。弱い重力レンズ効果で発見された銀河団とX線で発見された銀河団のX線光度と弱い重力レンズ質量の相関には有意な差異は見られなかった。本論文シリーズはSpecial Issueとしての発行が遅れているため、本書類の雑誌論文の一覧には掲載しない。 全天観測の半年分(eRASS1)の研究に関しても、月1回のテレコンなどを介して研究を勧めている。 2月26日にロシアがウクライナ侵攻の際にロシアードイツX線衛星Spectrum-X-Gamma(SRG)に搭載しているドイツ製eROSITA観測装置をロシア側がセーフモードにしたため、2022年4月現在観測が止まっている。取得したデータに集中して解析を行っているため、現状では問題は生じていないが、長期的影響は否定できない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウイルスで互いの国の行き来が難しくなったが、オンラインやメールで議論を通じて研究を進めている。現状では問題なく遂行している。月1回のeRASS1銀河団の弱い重力レンズ質量測定の会議を開催している。 本年度はロシアによる戦争の影響はない。
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Strategy for Future Research Activity |
eFEDS領域で光学測光観測で発見された銀河団の論文を投稿する。eRASS1の研究を遂行する。当分の間は定期的な会議やメールを通して研究を遂行する。現在行なっている基礎的研究を通して問題の洗い出しや研究の方向性を精査し研究を進めていく。 ロシアーウクライナ戦争による影響は今後見定める必要がある。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスによって渡航が制限されたため、本来使う予定であった旅費を繰り越すこととなった。コロナウイルスによる状況が変わり次第旅費を使用する。
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