2023 Fiscal Year Research-status Report
Investigation regarding Multiscale Bio-Inspired Surface
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19KK0096
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中西 義孝 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (90304740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 雄太 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (70574341)
本田 拓朗 大分大学, 理工学部, 講師 (50850161)
中牟田 侑昌 崇城大学, 工学部, 助教 (30825766)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2025-03-31
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Keywords | 表面微細加工 / 機械的除去加工 / 生体模倣 / 精密加工 / トライボロジー / バイオトライボロジー / 感性評価 / 皮膚 |
Outline of Annual Research Achievements |
3次元形状のさまざまな材料面(ガラスなどの脆性材料、耐食性金属などの合金、ポリカーボネートなどのプラスチック樹脂など)に表面微細加工(マイクロ・ナノ加工)が可能な技術の構築が完了した。特に本年度はアスペクト比の高い表面への加工を実現するマスキング技術と大面積に対応するための機械的除去加工技術の更新が顕著であった。また、トライボロジ問題の材料化学分野の研究拠点であるShanghai Advanced Research Institute, Chinese Academy of Sciencesに研究代表者と研究分担者(若手研究者)が訪問し、議論を重ね、酸化グラフェンなどの微細粒子を加工液として特別に調整するための方法を見出した。研究代表者の機関に2名の研究者を訪問させ、具体的な調整手順(研究計画)を立案することができた。 本年度までに得られた表面微細加工技術は、人工臓器(人工関節)の摩耗特性の制御、研究用マイクロ・ナノプラスチック生成装置に応用することができた。さらには、これらで発生・生成した微細粒子の生体への影響調査に必要なマイクロデバイス開発へとつながった。また、皮膚とガラス表面微細加工の関係をトライボロジーの観点からと感性評価の観点から詳細に調査し、タブレットやスマートフォンの操作性向上ができることが明らかとなった。 これらの成果を広く公開するため、国際会議(主催:Biotribology Fukuoka 2023)を開催し、連携関連機関との意見調整のほか、世界各国の研究者から議論をいただいた。また、今後の海外連携先を増やすための議論も行うことができた。さらに、関連分野の国内・国際会議で成果を発表し、来年度に更なる発展をさせるための意見収集などを行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
Bio-Inspired Surfaceの設計・作成・応用・分析の各分野において、研究業績が顕著な海外3機関との連携が更に進んだ。 University of Twenteと共同開発した光硬化性樹脂を用いたマイクロマスキングプロセスをさらに発展させた。3次元曲面への対応ならびにアスペクト比の高い微細加工への対応のため、熱硬化性樹脂や耐摩耗性樹脂の探索とそのマスキング方法の最適化を行うことができた。 The University of Adelaideとの共同研究では脆性材料である歯科セラミックスの表面加工プロセス方法を増やしていった。スラリージェットによる機械的除去加工以外の方法として、エンドミルによる除去加工も追加することにし、超音波などの併用による効果的な表面加工方法についての成果を得ることができた。 Shanghai Advanced Research Institute, Chinese Academy of Sciencesとは、酸化グラフェンを混在させた加工液の開発とその効果についての検証をさらに進めることができた。去年度に採択された中国側グラント(grant no. 307GJHZ2022034GC)により、研究代表者と研究分担者が当該研究機関を訪問し、機能性酸化グラフェンの製造方法を見出した。研究代表者の機関に2名の研究者を訪問させ、具体的な調整手順(研究計画)を立案することができた。 これらの成果により、3次元形状のさまざまな材料面(ガラスなどの脆性材料、耐食性金属などの合金、ポリカーボネートなどのプラスチック樹脂など)に表面微細加工(マイクロ・ナノ加工)が可能な技術の構築が完了し、最終目標への到達の道筋を明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終目標であるIoTグローバル分散システムの確立をおこなう。また、マイクロパターン加工中にコーティング層を“その場”形成できるシステム構築をおこなう。2024年度も海外3研究機関との連携をとりつつ、海外連携先を増やしていく。 確立したシステムにより部品・製品の基材表面や塗装・コーティング表面に対して、直接的に微細加工・ナノ加工や表面処理を施すことにより、反射防止・熱制御・超撥水・超親水など、さまざまな機能の発現が期待できる。これまでの取組(人工関節表面処理、研究用マイクロ・ナノプラスチック製造装置部品、マイクロデバイス開発補助・加工技術、ヒト皮膚と接触させるデバイス面の表面処理、歯科セラミックス表面処理)以外に、雪氷の付着/除去のコントロールや水滴の除去、ならびに空気/液体抵抗低減面の創成など、あらたな応用先テーマ増やす。 これらの活動により、ものづくりの付加価値を高めるために必要で先進的な基礎研究分野であることをアピールする。
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Causes of Carryover |
本年度、コロナ禍により分担研究者1名について、ビザの取得も含めたスケジュールの都合により分担研究者1名について、渡航による研究活動に支障が生じた。次年度、渡航にあわせた研究活動に利用する予定である。
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