2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19KK0128
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
吉川 洋史 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (50551173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新家 寛正 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (40768983)
川村 隆三 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (50534591)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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Keywords | レーザーアブレーション / レーザートラッピング / 結晶化 / タンパク質 / 核発生 / キラリティ / プラズモン / 結晶多形 |
Outline of Annual Research Achievements |
本国際共同研究の目的は、台湾および日本で独自開発された2種類のレーザー結晶化技術を基盤とした秩序構造形成法を開発し、従来の性能や機能を超える革新的材料を創成することにある。 2020年度はこれまで開発してきたレーザー技術を用いて、多様な物質の結晶化制御への応用を試みた。具体的には、レーザーアブレーションを用いることで有機電気光学結晶(DAST,DASC)の成長を促進できることを発見し、従来法では困難な形状・サイズの結晶を得られうることを見出した(The Journal of Physical Chemistry C誌に掲載)。また、レーザーアブレーションによる融液系(氷酢酸)の結晶核発生に初めて成功し、核発生に適したパルス時間幅、エネルギー、ビームプロファイルに関する情報を得た(Applied Physics Express誌に掲載)。さらにバイオ系の自己組織化制御への応用も進め、これまでの国際共同研究の成果は共著論文5報、学会発表9件に至っている。 また以上の共同研究は、現状新型コロナウイルスの影響で渡航が難しいため、オンラインなども駆使した人的交流により推進してきた。具体的には、2021年3月に日本側の研究代表者・分担者(1名)・協力者(4名)、さらに台湾側共同研究者(5名)が参加するオンライン形式の国際ワークショップを開催し、共同研究の成果発表と今後の研究展開に関して議論した。さらに研究代表者と海外共同研究者が指導する学生2名が、オンラインを併用しつつ日台間のダブルマスターディグリープログラムを修了した。以上の活動を通して共同研究の質・量を拡大することに努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者と研究分担者(2名)は、海外共同研究者と様々な共同研究を展開し、本年度は国際共著論文5報、学会発表9件に至っている。うち4件の学会発表は、講演奨励賞またはポスター賞を受賞した。また国際ワークショップ(2021年3月)、ダブルマスタディグリープログラムなど、人的な交流を介した共同研究を展開しており、本研究課題は順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度も新型コロナウイルスにより日台間の移動が極めて困難な状況が見込まれるが、オンライン会議システムなどを活用しつつ国際共同研究を推進していく予定である。
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Causes of Carryover |
当初は海外渡航時の研究者の旅費や物品費などに多く使用する予定であったが、新型コロナウイルスの影響により残額が生じた。残額は次年度以降に本研究を加速するための費用(物品費、旅費など)に使用することとした。
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[Presentation] レーザーによる有機結晶の形状制御と非線形光学特性に与える影響の解明2020
Author(s)
高橋秀実, 山地真由, 池山潤, 中嶋誠, 北原英明, 鐡川憧英, 小林成貴, 丸山美帆子, 杉山輝樹, 岡田修司, 森勇介, 中林誠一郎, 吉村政志, 吉川洋史
Organizer
光・量子ビーム科学合同シンポジウム2020(OPTO2020)
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